バトルグラウンド:MMRの問題点とDean Ayala氏の反応
約2週間前に中国のカードゲームサイト編集者のBennidge氏が、ハースストーン開発者のDean Ayala氏にバトルグラウンドのMMRの問題について伝えました。その問題点とそれに対するDean Ayala氏の反応を翻訳して紹介します。
ソース(オリジナル:中国語):Iksar回应战棋积分系统刷分现象
ソース(当記事の翻訳元:英語):Iksar: We’re aware of an issue (with Battlegrounds MMR exploitation), and will work on a solution for it.
問題点
※MMR(Matchmaking Ratingの略):ゲーム内やランキングで表示されるレート
※内部MMR:プレイヤーに紐づくレートでプレイヤーは確認できない
バトルグラウンドのMMRリセット後、中国サーバー(そして、他のサーバーでも増加しています)では、プレイヤーは以下のようなことができるようになりました。Bennidge氏は多くの時間を検証に費やして、Dean Ayala氏に対して事象を説明しました。
- フロアと呼ばれる、負けてもレートが下がらなくなるレートの底で、数多くの投了を行い、内部MMRを大幅に下げる試みを実施した。(※1)
- 内部MMRが大幅に下がったと判断し、改めて通常どおりバトルグラウンドをプレイしたところ、(当初MMR6000に到達した頃よりも)対戦相手が弱くなっていると感じた。
- 通常、適正レートで終わるMMRのボーナスが、通常よりもずっと長く続き、しばしば10000を超えた後も続いた。
- 中国サーバーでは、ウィントレード(※2)グループが形成され、時にはゲーム中に複数名が急に降参することもあった。
- その結果、中国サーバーでは他の地域に比べてMMRの値が大幅に上昇しており、トッププレイヤーのレートは、20000を超えた。(MMR18000以上であっても、勝つことで90~100上昇していた)
※1 具体的にはMMR6000で実施した。
※2 知り合いとチームを組み、意図的に勝利や敗北をして不正を行う行為。
Dean Ayala氏の反応
はい、この問題は認識しています。ほとんどの問題と同様に、これにたいする答えは少し複雑です。私達の発表するリーダーボード(ランキング)は、ソートされた名前のテーブルから直接引き出しているので、ウェブ上で「名前を削除するだけ」という考えは、見た目以上に複雑です。
悪用を防ぐ解決策はたくさんありますが、ホリデーシーズンが近づき、新拡張のリリースが近づいている今、タイムリーな方法でそれらをテスト、構築、完成させることはできそうにありません。(※1)
そのため、今のところは、ランクフロアを無効にして、その方法を悪用した人たち(それは簡単に特定できます)に対応して、より良い解決策があればランクフロアを再び有効にするのが最善の答えだと思います。
調査してくれたことに感謝します。
ただし、上記の解決策は、私が個人の考えであることを強調したいと思います。今週オフィスに戻ったときに、チームにその実行可能性について話し合う必要があります。
しかし、私達はこの問題を認識しており、解決策を用意しています。
※1 アメリカでは、ホリデーシーズンと呼ばれる12月中旬から年明けの期間中に、仕事をせずに休暇を楽しむという文化がある。ハースストーンの開発元であるBlizzard社はこの文化を尊重しており、多少のバグやゲームバランスの崩壊がホリデーシーズン中に起こっても、この期間中に修正されることはあまりない。
備考
証拠を提出したプレイヤーの一人である看到我的光牙了嘛(「私の光牙を見てくれないか」という意味の名前)は、中国のリーダーボードのトッププレイヤーで、彼は中国のフォーラムでこれを読んで試してみました。その効果を実感した後、彼はビデオで証拠を集め始め、多くの証拠をボランティアで提供しました。
数時間前にSunglittersがこれに関してツイートしていました。
Xixoは1週間ほど前に似たようなことをツイートしていました。