「深淵に眠る海底都市」開発者インタビュー(2022年3月)
新拡張「深淵に眠る海底都市」について、BeerBrick・4Gamer・AUTOMATONによる合同インタビューを行いました。インタビューに答えてくれたのは、デザイナーのChadd Nervig氏とアソシエイトデザイナーのLeo Robles氏の2人です。
新種族「ナーガ」や新キーワード「超大型」などに加えて、開発のアプローチや今後の計画について伺いました。
– 今回のトレーラームービーはこれまでと違う雰囲気になっていますが、このようになったのはどんな理由がありますか?
今回のトレーラームービーは今までとは全く違うアプローチをしました。全体的な雰囲気もモダンな感じにし、今までとは違うトレーラーにしたかったのです。コミュニティからも高評価を頂いています。
また、目の不自由な方にも楽しんでいただけるように、歌は入れずに音楽だけで雰囲気を味わうことができるようにしました。
– トレーラームービーは専用のチームが担当しているのでしょうか?それともハースストーンチーム全体で作っていますか?
トレーラームービーチームは確かにありますが、チーム全体で意見を出し合って作成しています。
– 今回の舞台であるアズシャリそして、新しい種族である「ナーガ」はどのようにして選ばれましたか?
まず、今回の拡張セットは海底をコンセプトにしたいと考え、そこからWarcraftの世界に存在するアズシャリがぴったりだと思いつきました。ナーガは、海底に暮らすキャラクターとして丁度良いと思い、今回新しい種族として追加しました。
– 新しい種族の追加は大きな変化をもたらすと思いますが、なぜ今「ナーガ」を追加したのですか?
ナーガを追加することで、呪文を重視したデッキ構築が可能になるなど、新しいプレイスタイル・幅広い遊び方を提供したいと思ったからです。
– 「キルボア」は種族が追加されてからも新カードの追加がありませんでしたが、「ナーガ」は今回の拡張以降も追加されますか?
ナーガは今後の拡張セットでも追加する予定です。
キルボアは、バトルグラウンド前提で生まれた種族だったため、アプローチの仕方が異なります。また、キルボアは「荒ぶる大地の強者たち」に適した種族なのですが、ナーガは様々な場所で活躍できる種族です。
– バトルグラウンドにも「ナーガ」を追加する予定はありますか?
とても楽しいアイディアと思いますが、今の時点でお伝えできることはありません。でも、今後はなにかがあるかも…(笑)
– 「超大型」のアイデアはいつ頃生まれましたのでしょうか?今回の拡張で生まれたのか、以前より構想があったのか教えて下さい。
実は「激闘!ドラゴン大決戦」の時に一時アイデアが生まれたのですが、当時は難しいと判断して先延ばししていました。今回の拡張セットで海底に潜む怪物を表現したくなり、このアイデアを利用しました。
– 「超大型」の複数枚を使ったアートのコンセプトはどうやって生まれましたか?
最初は「巨大なミニオンを作ってみよう」というアイデアから始まりました。そこから、実際にどのようにしてハースストーンのカードに落とし込むかを考え、現在の形になりました。これまでの他のカードとは異なる考え方で生まれています。
– 「ナーガ」や「超大型」にはどんな使い方を期待していますか?
超大型は各クラスに用意しているので、色々なクラスをプレイして欲しいと思っています。ナーガは、呪文を主体にしたミニオンとして遊んで欲しいです。ナーガは使い方次第でアグロにもコントロールにも使えるので、色々試してみて下さい。
– 「海底探査」は活かすために少し時間がかかりますし、「超大型」は高コストのミニオンです。ゲーム全体を遅めの展開にしたいと考えていますか?
遅めの展開にしたいとはそれほど考えていません。特に海底探査は、アグロデッキでも活かせると思います。
– 去年はOTKやコンボデッキが流行してましたが、今回の拡張セットは盤面で戦うことを重視していますか?
確かに去年はOTKデッキが流行しました。OTKデッキも一部のプレイヤーには人気でしたが、今年はミッドレンジデッキやコントロールデッキが戦えるようにしていくつもりです。
– メックメイジに使えるカードが何枚か追加されていますが、ワイルドの環境へのアプローチはありますか?
確かにワイルドのメックメイジは楽しみにしていますが、ワイルド環境に対して調整を行うようなことは考えていません。
– 「深淵に眠る海底都市」は単独のストーリーですか?それとも通年のストーリーがありますか?
今回の拡張セットは単独のストーリーです。
– 今年も各拡張毎にミニセットが用意されていますか?
今は新拡張に注力しているため、ミニセットの計画についてお話できることはありません。ただ、ミニセットが人気コンテンツであることは理解しています。
– サー・フィンレーのカードが追加されますが、レノ・ジャクソンのカードも追加されますか?
確かに、潜水艇にもレノはいましたね。ただ、サー・フィンレーがいるからレノ・ジャクソンが登場するとは限りません。
– 「傭兵の書」が完結しましたが、今年もソロプレイヤーコンテンツは追加されますか?
現在発表できることはありませんが、ソロプレイヤーコンテンツについては引き続き新しいものを提供したいと思っています。
– 今年も隠しパズル(「~の謎」シリーズ)を追加する予定はありますか?
「隠し」なので、ここで「ある」とはお伝えできませんが、コミュニティの皆さんが楽しんでくださっているのを嬉しく思っています。
– インタビューありがとうございました。日本のコミュニティに一言お願いします。
Chadd:日本のコミュニティの皆さんに、是非新拡張を楽しんで頂きたいと思っています。そして旅行できるようになったら、すぐにでも日本に行きたいと思っています!
Leo:日本の皆さんが、新カードを楽しんで頂けることを期待しています!