【開発者コメント】妖の森ウィッチウッドのカードデザイン
【開発者コメント】妖の森ウィッチウッドのカードデザイン
海外のゲームサイトIGNにて、開発時の妖の森ウィッチウッドのカードデザインのインタビュー記事が掲載されています。インタビューに答えているのは、ゲームデザイナーのPeter Whalen氏とDean Ayala氏。原文はかなり面白い内容になっているので是非読んで頂きたいのですが、如何せん長いので以下に要点をまとめます。
・各クラス2枚のレジェンダリカードをデザインすることで、各クラスの様々なアーキタイプのデッキ構築を促進している。
・ウィッチウッドでは各クラスにギルニーアス(グレイメイン側)と森(ハガサ側)のレジェンダリカードをデザインしようとした。
・中立のレジェンドカードが少なく、各クラスに2枚ずつのレジェンダリーカードがある今の状況は健全だと思っている。中立のレジェンダリカードはドクター・ブームのように、どのデッキにも入ってしまう強力なものか、どこにも入らない弱いカードになりがち。
・魔女ハガサの初期デザインでは、デッキのミニオンを+1/+1する、や、デッキの奇数マナのミニオンを+2/+2する、などがあった。
・各年の最初のセットは様々なアーキタイプ(デッキタイプ)のデッキを構築できるようなカードを、デザインしている。
・各年の最後のセットでは、それまでのセットとシナジーを発揮すると非常に強力なカードを作っているが、スタンダード環境での生存期間は短いため問題ないと考えている。(例:ドラコニッド諜報員)
・カードデザインの段階では、実際のカードプレイの統計情報を利用しているが、シミュレーションによる予測はあまり考慮しておらず、フィーリングを大事にしている。
・特定のクラスで奇数デッキも偶数デッキも強力な場合は危険だと考えてる。一方、例えば奇数だけが強いクラスなら偶数にカードを追加すればよいので問題にはならない。
・ゲン・グレイメインは旧神のささやきの頃に実装の計画があった。(当時、Heros of the Stormにグレイメインが追加された際、既にボイスを収録していた)
・当初のゲン・グレイメインは手札にいるとターン毎に、突撃と挑発で効果が変身するミニオンだった。
・月を食らうものバグの代わりにSzikei the Serpentというカードを考えていた。
(効果は同じで、ステータスが違っていた)
・Szikei the Serpentはヒーローカードで、そのヒーローパワーはミニオンに+1/+1する、という考えもあった。
・The Swamp Queenというヒーローカードを開発時に検討しており、効果は「ゲーム開始時とプレイしたときにヒーローパワーのコストを(1)下げる」というものだった。
・ケレセス公爵は2ターン目にプレイできれば非常に強力だが、終盤に引いても強力ではないため、問題視はしていない。
・奇数/偶数デッキの登場により、これまで見られなかったアマニの狂戦士、レイドリーダー、ストームウィンドの勇者などのカードが採用されるようになっていて面白いと感じている。
・奇数/偶数限定デッキでのみ効果を発揮するカードは今後は検討していない。
・貌を蒐めるものは当初、「雄叫び:相手のデッキのレジェンダリミニオンのコピーを自分のデッキに追加する」というものだった。
・テス・グレイメインは当初、「雄叫び:ゲーム中に使用したローグ以外のクラスカードを手札に加える」というものだった。
・ブリンクフォックスなどが持つ、「相手のクラスのランダムな~」という効果の総称をBurgle(泥棒)というキーワードにしようか検討した。
・時の匠 トキはTeam5(ハースストーンの開発チーム)以外のメンバーに効果を募集した(社内にカードデザイン案を募集するメーリングリストがあった)
・時の匠 トキの効果の案には以下のようなものがあった「雄叫び:手札の全てのカードをナーフ前に戻す」「雄叫び:このゲーム中あなたのマナクリスタルは徐々に減っていく」「雄叫び:次に使う呪文のコストは0になり、次のターンにコストを支払う」「雄叫び:未来の(まだ実装されていない)カードを発見する」「急襲、攻撃する度ランダムなメイジの呪文をランダムな相手に唱える」
・当初のウォーゲンのメカニズムは2枚の人間フォームのカードをプレイすると、それ以降のカードはウォーゲンフォームに変身する、というものだった。
・悪夢の融合体はワン・ナイト・イン・カラザンのときから計画があり、5/5/6で考えていたが飛刀手流忍者・六丸やマーロック騎士との兼ね合いで3/3/4になった。
・ブラックハウル大砲塔は当初10/12/12の「攻撃できない。急襲カードを手札からプレイする度ランダムな敵を攻撃する」というカードだった。
更新履歴
6/21 Dr.Boomの下りで誤訳があったので修正