【デッキガイド】クエストメイジ – Quest Mage (cocosasa著・全訳)
(この翻訳ガイドは、作成者のcocosasa氏の掲載許可を得て作成しました。掲載を許可していただいたcocosasa氏に感謝致します)
掲載元:Cocosasa – Quest Mage Deck Guide
前置き
こんにちは、Cocosasaです。
ラダーではカウンターとなるデッキが多く安定した活躍を望めないクエストメイジですが、HCTアジア夏季プレイオフに持ち込んだ際には大活躍してくれました。このデッキはコントロールデッキに対して力を発揮するデッキです。
27枚のカードがクエストメイジの確定枠と考えており、またおしゃべりな本を2枚採用する必要は無いと考えています。何故ならクエストメイジの大きな敗因は「クエストを早く達成できない」ではなく「ドロー不足」だからです。ですので、私のクエストメイジではおしゃべりな本の採用は1枚だけとなっています。個人的にアイスバリアより似姿の方が好きなので、2枚の似姿、2枚の戦利品クレクレ君、1枚の魔法学者を入れて、秘策はアイス・ブロックのみのリストを使っています。
ドローを重視するか、守りを重視するか、もしくはコンボパーツを減らすなど、好みに合わせてリストを調整してください。
デッキ例
デッキコード
スタンダードデッキ
おススメ1
おススメ2
ゲームプラン
クエストメイジには他のデッキとは違って、多くのカードの使い所が極めて限定されているのが特徴です。似姿やフロストノヴァ、鋳造などのカードは本来の目的以外で使うのはとても難しく、クエストメイジを使い始める前に各カードの動かし方を学ぶのはとても大事なことです。
クエストメイジには大きく分けて4種類のカードがあります。
【無限ファイアーボールコンボのパーツ】
魔法使いの弟子、鋳造、似姿、大魔術師アントニダス、ウェイゲートの開門
【クエストを達成するためにデッキ外からカードを生成するカード】
おしゃべりな本、始原の秘文、蒼白の召術師
【コンボパーツや場面に合ったカードを引くためのドローソース】
即効性のあるもの:魔力なる知性、コールドライトの託宣師、初級エンジニア
ワンテンポ遅れるもの:戦利品クレクレ君、ブラッドメイジ・サルノス
【コンボを決めるまでの時間を稼ぐ守りのカード】
アイス・ブロック、アイスバリア、フロストノヴァ、ブリザード、フロストボルトなど
この4種類のカードを駆使して時間を稼ぎつつコンボパーツを探すのが序盤のゲームプランになります。そして4体の魔法使いの弟子を並べてから、カバル教団の魔導書や始原の秘文などを使ってクエストを達成しましょう。そして、クエスト報酬を使って得た追加ターンで大魔術師アントニダスを出してからの無限ファイアーボールで勝つのがクエストメイジの基本戦略になります。
以下、よくあるパターン毎の戦略です。
「アイス・ブロックを使い切っちゃたけど、コンボパーツが揃っていない…」
魔法使いの弟子が足りなかったり、大魔術師アントニダスを引けていなかったり、もしくはクエストを達成できていないことも稀にあります。その時は手札にあるカードで相手のヘルスを削りきりましょう。
「魔法使いの弟子が足りなくて、追加ターンを使っても相手を削りきれない…」
カバル教団の魔導書や始原の秘文からアイス・ブロックを探しましょう。
「魔法使いの弟子は足りているんだけど、大魔術師アントニダスが無い…」
魔力なる知性やカバル教団の魔導書などを使って足りない火力を探すプランBを取りましょう。もしかしたら上級魔力の矢や炎の大地のポータル、ファイアーボール、パイロブラストなどの火力スペルが引けるかもしれません。もし引けたらダメージ計算(手札の火力+弟子の合計アタック)をして。それでも足りないのならさらなるドローソースに賭けましょう。もし追加のドローで4枚の魔法使いの弟子が揃ったなら、鋳造を戦利品クレクレ君に使って追加ターンで大魔術師アントニダスを引きに行くのも大いにありです。
「大魔術師アントニダスと魔法使いの弟子は揃ったんだけど、クエストが達成できていない…」
魔法使いの弟子を並べてから始原の秘文やカバル教団の魔導書がループしてくれることを祈りましょう。クエストを達成できる自信がない場合はカードをプレイする順番に気をつけましょう。くれぐれも魔法使いの弟子を一気4体並べないようにして下さい。正しい順番は【弟子を2体出す→始原の秘文→追加の弟子→魔力なる知性→鋳造→5体の弟子→カバル教団の魔導書→残りの魔法→時間湾曲】です。最初に始原の秘文をプレイすることで、追加の似姿や鋳造を引いてマナ消費を抑えられる可能性ができます。もし始原の秘文が無ければ、魔法使いの弟子を3体並べて無料の魔力なる知性でドローするスタートでOKです。
大魔術師アントニダスが引けていない場合は魔法使いの弟子を並べるのは5体までにしましょう。6体目を並べるよりは戦利品クレクレ君やブラッドメイジ・サルノスに鋳造を使って、追加ターンで大魔術師アントニダスを引きに行くほうがベターです。炎の大地のポータルから出たミニオンに鋳造を使うことで、追加ターンの火力を増やせるのも覚えておきましょう。基本的に他にできることが無くなるまで弟子を出すのは待ちましょう。
「Google:クエストを達成せずに勝つ方法」
魔法使いの弟子を並べてからフロストノヴァなどで盤面をフリーズし、次のターンで大魔術師アントニダスを出しファイアーボールを量産しましょう。大魔術師アントニダスが無ければ、カバル教団の魔導書から引いたカードを駆使して除去するなりフリーズするなりで時間を稼ぎましょう。
この戦法はアグロドルイドやマーロックパラディン、海賊ウォリアー、ズーウォーロック、(盤面が埋まっている)テンポローグなどの全体除去に乏しいデッキにとても有効です。フリーズされたボードでは魔法使いの弟子を除去できないため、返しのターンで強力なテンポプレイができるでしょう。
「最悪…魔法使いの弟子が全滅しちゃった…でもデッキの総バリューではまだ勝っているかも?」
殆どのアグロデッキには回復カードが入っていません。なので大魔術師アントニダスからのファイアーボールを温存しておけば勝てるでしょう。このパターンでのクエスト目地の勝利は実際に韓国メジャーの決勝戦で起きました。クエストメイジ vs テンポローグの試合でで盤面をフリーズしつつ、コンスタントに相手のフェイスに火力を撃ち続けることでクエストメイジで勝利することができました。あの試合でMasCa(テンポローグ)がアイス・ブロックを引けていなかったら、Maru(クエストメイジ)が勝っていたでしょう。プランBは実用的なのです。(※)
プランBで勝つには次の一手を常に考えることが重要です。「盤面をフリーズした状態で相手が魔法使いの弟子を何体除去できるか」やフリーズスペルを使って自分のミニオンをいかに守れるか、火力が揃うまで生き残れるかなどと考えることがたくさんあります。対アグロデッキではプランBで勝つことのほうが多いかもしれません。なのでプランBを対アグロデッキの基本として頭に入れておきましょう。
※試合のビデオ:Hearthstone Korea Major Day 3
各マッチ毎の注意点
vs翡翠ドルイド
マリガン:ウェイゲートの開門、魔法学者、初級エンジニア、戦利品クレクレ君、魔力なる知性
終末預言者はあまり役に立たないのでマリガンで返しましょう。盤面をリセットできたとしても、次のターンには盤面を回復されてしまいます。もし引いてしまったら、6ターン目で出して翡翠の巨象やアヤ・ブラックポーの牽制をしましょう。もしくはフリーズスペルと組み合わせて、なぎ払いやスペルブレイカーなどのプレイを強要させましょう。DKを使われてしまうと終末預言者はより簡単に除去されてしまいます。盤面がフリーズされている状態のドルイドが出せる最高火力は9点(DKなら11点)ですので、対翡翠ドルイドでは自分のヘルスを12以上に保つことが大事です。もし自分のヘルスが5以下の場合、たとえ盤面をフリーズしたとしてもアイス・ブロックを割られてしまいます。瀕死の場合は守りではなくドローにマナを使ってクエスト達成からの勝ち筋を狙いましょう。
vsラザカスプリースト、コントロールウォーロック
マリガン:ウェイゲートの開門、魔法学者、初級エンジニア、戦利品クレクレ君、コールドライトの託宣師、魔力なる知性
この2種類が現環境でよく見るコントロールデッキでしょう。全力でドローソースを使いデッキを掘り進めましょう。縛鎖のラザ+影刈アンドゥインが揃うまでプリーストは盤面を制圧できないでしょうし、コントロールウォーロックはあなたのヘルスを削るのに苦労します。ですのでドローカードをマリガンで集めてデッキの回転力を上げるほうがよりよい戦略となります。プリーストもウォーロックも装甲を得ることができないので、無限ファイアーボールを使わなくても削りきれることがよくあります。マナが余ったら、ヒーローパワーは意味もなくミニオンに打たずにフェイスに撃ちましょう。
vsアグレッシブなデッキ
マリガン:ウェイゲートの開門、魔法学者、戦利品クレクレ君、終末預言者、おしゃべりな本、フロストボルト、魔力なる知性、(終末預言者があればフロストノヴァ)
序盤は終末預言者やおしゃべりな本+ヒーローパワーなどを駆使して乗り切りましょう。マナが余ったら魔力なる知性を使い、盤面をフリーズしたら魔法使いの弟子を出しましょう。終末預言者+フリーズスペルのコンボで盤面をクリアた後、クエスト達成からの無限ファイアーボールの勝ち筋もありです。ただし、退化を持っているトークンシャーマンに対しては魔法使いの弟子を出さないようにしましょう。逆に海賊ウォリアーやハンター、Zooロックなどにはとても有効です。ローグはSI:7諜報員やヴァイルスパイン・スレイヤーなどの除去札を持っていますが、相手の盤面が埋まっている時はそれらでの除去がし辛いので弟子の出しどころです。温存されがちな魔法使いの弟子と大魔術師アントニダスですが、終末預言者が決まった後の空の盤面に出すプレイはとても有効です。
もし相手が100%トークンドルイドや海賊ウォリアーである自信があるのなら、ウェイゲートの開門を返すのも大いにありです。クエスト達成の勝ち筋よりも、魔法使いの弟子を並べるプランの方が強いはずです。
最後に
クエストメイジはランク戦には適してはいませんが、環境の流行りによっては特定のデッキを狙い撃つのに役立つでしょう。特にドルイドとプリーストが多い今の大会環境では活躍必至です。あなたが、相手が退屈している中で自分ひとりで楽しみたい様な人なら、クエストメイジはおすすめです。
以上です、読んでくれてありがとう!
著者:cocosasa(Twitter) |
大会実績:2017年夏季選手権出場 韓国のプレイヤー。ビッグプリーストやクエストメイジを使ってHCTアジア太平洋夏季プレイオフを勝ち抜き有名になった。 |
訳:sTakkato(Twitter)
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