開発者のDean Ayala氏がコミュニテイの質問に回答(3月25日)
開発者のDean Ayala氏が自身のTwitterにて、ユーザーからの質問を募り、それぞれに回答しました。
このQ&Aセッションは、1月14日から定期的に開催されており、今回も多くのユーザーから質問が集まっています。過去の質問・回答は、以下の記事を御覧ください。
<< Dean Ayala氏のQ&A(1月14日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(1月21日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(1月28日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(2月4日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(2月11日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(2月18日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(2月25日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(3月4日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(3月11日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(3月18日)>>
▼Dean Ayala氏のTwitter: @IksarHS
Q: 他のクラスを追加する予定はありますか?
A: はい。ただ、現在開発中のクラスはありません。
Q: なぜハースストーンのタイトルから「Heroes of the Warcraft」がなくなったのでしょうか?
A: ハースストーンがリリースされる前は、知名度のために何らかの形でWarcraftと結びつける必要がありました。今では、ハースストーン単体でもWarcraftの世界観を持つゲームとして十分な知名度を持っています。
そのため、「Heroes of the Warcraft」を無くすことで、ロゴやマーケティングアセットのためのスペースを確保できるようになり、拡張セットをアピールできるようになりました。
Q: チョコアイスとバニラアイスはどちらが好きですか?ルートビアとコーラフロートなら?マーベルとDCなら?
A: バニラ、どっちでもない、マーベルです。
Q: デーモンハンターの新しい秘印カードでは、ヒーローにトリガー能力をもたせる事ができるようになりました。この新しいカードデザインで、興奮していることはありますか?
A: プレイヤーがどれだけ秘印を気に入ってくれるか、しばらく様子を見ます。私は「秘密裏の断末魔」効果や死体花シェラジンが上手くいったのと同様に、これを実験だと思っています。新しい特殊なカードは、他のカードをデザインする前に、実際にどのようにプレイされるかを確認したいと思っています。
Q: これからローテーションするカードやデッキで、テストや予想に反して人気がなかった/結果が良くなかったデッキはありますか?
A: ハイランダーハンターはいつも私を混乱させます。とても楽しいデッキだと思うのですが、強力な勝利条件(7ターン目の恐竜使いブラン)を持ち、常に極めて高い勝率を誇っていました。それにもかかわらず、人気は中位~低位でした。
Q: ダイヤモンドカードについて教えて下さい。そのアイデアはどこから来たのでしょうか。第一弾として剣匠サムローとブルカンを選んだ理由はなんでしょう?また、古いカードをダイヤモンド化する考えはありますか?
A: 元々は、セットを集めた時の報酬のつもりでした。コレクターに報酬がほとんどないので、”超”装飾アイテムを作りたかったのです。
社内では、「フルアートカード」と呼ばれる、ゴールデンカードを超えた見た目のカードを表現するプロジェクトが立ち上がりました。幾つかの案が出て、最終的にはダイヤモンドカードが採用されました。
その後、酒場パスで配布する報酬を検討しているところで、ダイヤモンドカードの実現のめどが立ったため、報酬に割り当てました。
最低でも1セットに2枚(酒場パスとコレクションコンプリート報酬)は用意したく、また、最終的には過去のすべての拡張セットにも作りたいと考えています。
つまり、全ての拡張パックの25枚のレジェンドを所有していれば、それらを所有していることをアピールするためにダイヤモンドカードが手に入るようになるのです。ただ、これはまだ決定事項ではなく、計画中の話です。
もっと多くのカードを作るかどうかは、プレイヤーの反応次第だと思います。それぞれのカードには多くの要素が含まれているので、好き勝手にダイヤモンド枠をつければ良いものではありません。
ダイヤモンドだけでなく、他の特別なアートもやってみたいと思っています。カードに別のアートを施すことは、素敵なことのように思えますが、どのようにすれば良いかはわかりません。もし、メカ・ティリオンのアートに切り替えることができるようになったら、それは素敵でしょうか?
Q: ダイヤモンドカードが報酬レーンで獲得できることにワクワクしています。沢山のカードを用意する予定はないそうですが、考えを改めていただけませんか。
A: ダイヤモンドカードは、装飾カードであるだけでなく、レジェンドカードとしてデッキに採用することができます。たとえノーマル版だったとしても、魅力的なアップグレードだと思います。現在の計画にはありませんが、もっと多くの装飾カードの作成は間違いなく検討しています。
もし、プレイヤーの皆さんが本当にダイヤモンドカードを獲得・購入を望むのであれば、実現するのが皆にとって良いことになるでしょう。私にとって重要なのは、ダイヤモンドカードが何らかの特別感をもたらすことです。
Q: ゲームのチュートリアルを変更する予定はありますか?
A: 今のチュートリアルは、基本的なメカニズムを教えるには良い仕事をしていると思いますが、バトルグラウンド(または未来の新しいモード)にしか興味がない人にとっては、悪いチュートリアルだと思います。
それらについては今後対応するつもりですが、構築戦のチュートリアルはこのままにしておきます。
Q: ワイルドオープンを開催する予定はありますか?
A: お答えできればよいのですが、私の専門分野ではありません。この質問は何度も受けたので、答えがあるか確認したいと思います。
Q: ウォーロックのデッキ破壊アーキタイプについてもっと知りたいです。何かデザイン上のヒントはありますか?このようなカードは今後の拡張セットにも登場しますか?
A: ウォーロックは、カードやデッキを操作するデザインを持っています。私達は、プレイヤーがカードやデッキ操作に夢中になる遊び方を提供したい考えていますが、全てのクラスにこれをやらせるつもりはありません。
チケッタスは、私が許容できるパワーレベルギリギリのところにあります。本当にギリギリです。デッキ破壊デッキがナンバー1のパワーを持つことは決して望んでいません。
RaynadがThe Bazaarについて「自分の砂の城を作ることに集中し、相手の砂の城を蹴飛ばさないことが重要」とコメントしていました。これはとても良い例えだと思います。どうしても砂の城を蹴飛ばさないといけない人には、そのためのニッチな道を用意します。ただし、これには決して注目されるほどのパワーを持たせませんし、最強デッキにしようとも考えていません。
Q: コントロールデッキにゲームを終わらせるためのカードを与え、ゲーム時間が短くなるようになってきていますが、逆に、スタート時の体力を多くしたり、デッキ枚数を大きくするなどして、ゲームが長くなるようなゲームモードは考えていますか?
A: 特にモバイルで人気のゲームは、より短いゲーム時間を求める傾向があるので、ゲーム時間を長くする目標は設定しません。ただ、2人以上で遊べる別の構築型ゲームモードを、できれば作りたいと思っています。今あるカードセットを活用して、より多くのモードを作ることができれば、理想的でしょう。
2vs2がそのモードになるかもしれませんが、しっかりしたゲームデザインが必要です。全くリソースを割いていないわけではありませんが、今のところ優先順位は低い状態です。今は、マーセナリーズに頭を使っています。
Q: ヒーロー別の数字や、モード別の数字、総プレイ時間などを表示する機能はないのでしょうか?
A: 正直、データがそれらを適切に表示できるよう保存されているのかわかりません。4月中にプレイヤープロフィールの拡張をどうするかブレインストーミングを行う予定で、現在その一環としてプレイヤーが興味を持ちそうな様々な指標を探しています。
私は、バトルグラウンドの戦績統計のページは単なる数字のエクセル形式ではなく、視覚的になっている点を気に入っています。そのようなデザインを再現しようとしています。
Q: ワイルドフォーマットやカードローテーションに関する考えが東部地域(中国、日本、韓国)で異なると先週言っていましたが、それ以外にも違いがありますか?
A: バトルグラウンドのブラン・カドガー戦法は中国で、アメリカよりも大きな問題となっていました。報酬レーンは、中国よりもアメリカのほうが大きな問題となっていました。東部地域では、ゲームのコストに関する話題は英語圏に関してはるかに少ないようです。
Q: 最優秀生徒ステリーナのようなカード(相手の手札を破棄するのではなくデッキに戻すカード)は、今後増えますか?
A: わかりません。私は最優秀生徒ステリーナは何を達成したのかわからない、中途半端なカードだと思っています。相手にプレイされた側にとってはカードを吹き飛ばされたように感じますし、プレイした側にとっても、混ぜたカードが結局使われるため満足度は低下します。
面白いデザインなのでリリースできてよかったと思いますが、思い切ってカードを「破壊」したほうがよかったとも思っています。
Q: COVID-19はハースストーンのデザインチームにどれだけ影響がありましたか?
A: プロジェクトの観点からは、自宅での作業は効果的でしたが、基本的な幸福度は低くなりました。リモートワークは個々人に異なる影響を与えるので、全員が必要なサポートを受けられるようにすることが重要です。
開発は去年よりも少し遅れていますが、これはCOVID-19のせいでできることが少なくなったからではなく、仕事が沢山あるからです。
Q: これまでは確立されていたけれど、変えられたゲームデザインの信念や見解について教えて下さい。
A: ハースストーンをWarcraftとは違うゲームだとプレイヤーに思ってもらうため、新しい設定・新しいストーリーを持つ、新しいキャラクターを確立することが重要だと考えていました。しかし、今はそう考えていません。
WarcraftはBlizzard全体の未来にとって重要なIPなので、ハースストーンの世界だけをカッコよくするテーマやキャラクターだけでなく、フランチャイズ全体をカッコよくするテーマやキャラクターに注力したいと思います。
ハースストーンの宿屋はその最たる例だと思います。ハースストーンの象徴となり、軽いユーモアを持ち、未踏の空間(Warcraftの酒場として)を探検できます。結果としてWarcraftの全てが、より素晴らしく感じられるようになります。チームメンバーによって異なる感覚を持っていますが、私はこのテーマについて多くの考えを持っていますし、どのテーマやキャラクターが愛されていて、どのキャラクターが好まれなかったのか、より多くのテストや質問をしています。
私達は、昔のストーリーやキャラクターをそのまま再現することはしたくないと考えています。ですから、今後も皆さんに驚きと喜びを提供できるでしょう。
Q: Blizzardの他のIP、ディアブロやスタークラフトをテーマにした拡張セットはどれくらい現実的ですか?
A: もしこれをやるとしたら、少しずつ手を付けます。フランチャイズを超えたIPのコラボレーションのアイデアはとても良いと思いますが、拡張セットで扱う前に、装飾アイテムやバトルグラウンドのような場所で再現するでしょう。
Q: 毎週のQ&Aで、最近ハースストーンに影響を与えたことはありますか?
A: 最近中国向けに同様のQ&Aを行いましたが、三国志スキンに対する反応がどれほど大きかったかを実感しました。次回はどのようにして作るべきか社内で話し合っています。
誰かが話していた新しい実績の提案を、私やChaddで話し合い、実績の内容を再検討したこともあります。
Q: クライアントから攻撃的なユーザー名などをレポートしたりする機能を追加する予定はありますか?
A: 来週もこの質問をしてもらえれば答えられるかも知れません。私の専門分野ではありませんが、クライアントチームが取り組んでいることの中では、あまり重要視されていない気がします。
元となるDean Ayala氏のツイート
Ask me a question about Hearthstone and I will try my best to answer. More likely I can answer your question if it relates to game design in some way, but can give other questions a shot.
6:30PM – 7:30PST pic.twitter.com/imDSpMxVYA— August Dean Ayala (@IksarHS) March 25, 2021