キーワード「激怒」の削除

キーワード「激怒」の削除

ハースストーン初期からミニオンの能力として存在していた「激怒」が削除されるそうです。効果を持っているカードの性能は変わりませんが、「激怒」というキーワードは無くなり、「ダメージを受けていると攻撃力が+5される」という文章になるとのこと。

「激怒」が削除される理由は、端的に言うとキーワードが増えすぎて選別する必要が出たからということのようです。開発陣の考えは以下の通り。

 


ハースストーンでの太字のキーワードは特別な意味を持つ言葉であり、現在沢山のキーワードが使われています。今は、拡張毎に新しいキーワードが導入され、また、基本セットとクラシックセットには多くのキーワードが含まれています。キーワードが役に立つのはどのような場面でしょう?

1.キーワードは、カードの理解を手助けします。キーワードを理解すれば、複雑なアイディアが生まれ、新しいカードをより早く理解できます。

2.キーワードは、ゲームへの風味付けを行います。発見、招集、挑発など、それらは全てゲームを生き生きさせる素となるでしょう。

3.キーワードは、カードテキストを圧縮し、読みやすくします。

4.キーワードは、機械的な紐づけが出来るようになります。”挑発を持つミニオンに+2/+2する”とかね。

キーワードを沢山作ったらどうなるでしょう。極端な話をすると、私たちはいくらでもキーワードを作成できます。”ケルスザーディング“なら”各ターンの終りにこのターン死亡した仲間のミニオン全てを召喚する”に出来ますし、”終末預言者る“なら”自分のターンの初めに全てのミニオンを破壊する”になりますが、ちょっと馬鹿げていますね。ですので、キーワードはある程度選別する必要があるのです。

キーワードはカードを分かりやすくするためのものであるべきです。最高のキーワードが多く登場し、風味付けされ、便利な機械的紐づけが出来るようになります。昨年、私たちは永久に使われるであろう、2つのキーワード”猛毒”と”生命奪取”を追加しました。これらはミニオンを面白くするとても素晴らしい能力です。それらは戦いを変化させ、貴方の中でのミニオンの優先順位を変え、ゲームにスパイスを加えます。この2つの能力はテキストにするととても長いものになるでしょう。また、キーワードがなければ他の能力との紐づけも難しくなります。

「激怒」はどうでしょう。激怒は”ダメージを受けている間、ミニオンは新しい力を持つ”という意味です。ベーシック、クラシックに6枚、旧神のささやきに2枚、ゴブリンvsノームに9枚のカードがあります。私たちがあまり使用していない理由は、ハースストーンのデザインとして難しいためです。ハースストーンでは通常、ダメージを受けたミニオンは長く生き残れません。代わりに、私たちは何度かダメージを受けるようなデザイン(例えば、苦痛の侍祭やドグサレガオ)を好んでいました。プレイヤーがダメージを最大回数受けさせようとするデザインは、より面白いプレイングに繋がります。

「激怒」はキーワードとして役に立っているでしょうか?まず、「激怒」は実際の所”ダメージを受けている間”という言葉より分かりやすいとは言えません。確かに風味付けは行われ、カードテキストは短縮されます。ただ、私たちは「激怒」を持つミニオンを作ることはなさそうで、今後も予定はありません。全体的に「激怒」はうまく機能しておらず、使われてもおらず、カードも多くありません。…ですので、ゲームを分かりやすくするため削除することにしました。


 

なお、デイリークエストの「激怒の時代(激怒を持つミニオンを10回使用する)」は削除されるそうです。

Mike Donais
– So the ”Enrage” quest is staying? If so, will it be reworded?
The enrage quest will be removed at the same time as the Enrage keyword!
– What happens if I already have the enrage quest as one of my three when the change takes place?
Click the red X to reroll a quest!
訳:
– ”激怒”クエストは残りますか?もしそうなら、報酬はどうなりますか?
激怒クエストは、激怒キーワードと同時に削除されます。
– 変更が行われた後に激怒クエストを持っていたらどうなりますか?
右上の×ボタンを押して、クエストを変えてください!
ソース:Designer Insights with Peter Whalen: Enrage Changes (reddit)

激怒キーワードは削除されますが、システムそのものは残して今後もカードを作る予定があるとのこと。

Peter Whalen
Just to clarify – we’re not getting rid of the Enrage mechanic, we’re getting rid of the Enrage keyword. We’ll still make cards that say “while damaged, do something cool”; they just won’t say Enrage. We like the “while damaged” mechanic, so we’ll continue to use it when there are cards we’re excited about that can take advantage of it. This is more about cleaning up card text a bit and getting rid of one of the mouseover boxes so the game looks a little better.
訳:
はっきりさせておくと、私たちは激怒メカニズムは削除せず、激怒のキーワードのみを削除します。まだ”ダメージを受けている間、何かクールな事をする”というカードは作るつもりです。が、それを激怒と言うことはもうありません。私たちは”ダメージを受けている間”というメカニズムが好きで、そのメカニズムの活用によってワクワクできるカードがあれば、使い続けます。今回の対応は、カードテキストを綺麗にし、マウスオーバーした際の説明を無くしてゲームをすっきりさせるためのものです。
ソース:Designer Insights with Peter Whalen: Enrage Changes (reddit)

ソース:Designer Insights with Peter Whalen: Enrage Changes(NA公式)