メカメカ環境テンポメイジデッキガイド (Apxvoid著・全訳)

メカメカ環境テンポメイジデッキガイド (Apxvoid著)

(この翻訳ガイドは、作成者のApxvoid氏の掲載許可を得て作成しました。掲載を許可していただいたApxvoid氏に感謝致します)

掲載元:[Apxvoid]Rank 1 Legend In Depth Aggro Mage Guide.

注:Apxvoidは今環境でテンポメイジ、秘策メイジをアグロメイジと呼んでいます。当サイトでは総じてテンポメイジという名称を使っていますが、ガイド内では著者の意思を尊重し、アグロメイジと記載致します。

デッキリスト


デッキコード

はじめに

Apxvoidのメイジのガイドが戻ってきました!3年前にフレイムウェイカーが出て以来、私は競技レベルのメイジのデッキを作り、プレイしてきました。ランク戦では10,000勝以上勝利数を稼いでおり、メカメカ環境のアグロメイジ(テンポメイジ)がメイジの強いデッキの一つ、と言えるのは喜ばしいことです。8月にメカメカ大作戦が出て以来私はメイジでほぼ1000戦していますし、デッキをマスターしたと感じているので、ガイドを書くのによいタイミングだと思いました。なお、先に文法的な誤りのお詫びをしておきます。

これまでにこのデッキでTop50フィニッシュも達成し、レジェンド1位にも6度到達し、別々のサーバーでレジェンド到達も実現しています。(このデッキは)思うに、今ラダーで勝つのに最も適しているデッキの一つです。私以外のプレイヤーも、このデッキで成功を収めています。

”常にマナワームを引いて顔に当て続けるだけなのに、何でアグロメイジのガイドが必要なんだ(笑)”

まぁ、こんな事を考えているレベルではランク20に留まってしまうでしょう。もちろん、マナワーム魔法学者キリントアのメイジというドローには、対戦相手は苦い思いをするでしょう。ただ、このような機会はそうそうありません。高い勝率をキープしたいのなら、厳しい状況にあるとき、これらのカードがドローできないとき、相手がこの状況に対処してきたときに適切なプレイをしなければなりません。ハースストーンにおいて勝率60%というのは、勝率50%からの大幅な改善となるのです。

もしあなたがこのデッキの初心者であれば、このガイドの熟読をお勧めしますが、デッキをよくご存知であれば、ガイドの一部は役に立たないかもしれません。また、過去に公開したガイドと重複はあるものの、いくつかの大きな変更もあります。ランク戦のマッチアップは大幅に異なっていますので、古いガイドを読んでいたとしてもマッチアップの項はしっかり読むことをお勧めします。デッキ解析の項もかなり更新しています。

古いガイドのリンク: https://www.hearthpwn.com/decks/1105163-rank-3-legend-in-depth-aggro-mage-guide-apxvoid

https://beerbrick.com/2018/05/04/witchwood-tempo-mage-guide/(日本語版)

該当ツイート: https://twitter.com/Apxvoid/status/1049549023646871552

レジェンド1位獲得までのビデオ: https://www.twitch.tv/videos/320256406

デッキの戦術/シナジー

アグロ/テンポメイジは他のアグレッシブなデッキと比べてユニークで、奇数ローグやズーなどよりもプレイングに幅があります。一般的なプレイスタイルは、複雑なものではありません。ただ、良いメイジプレイヤーとなるには難しい状況で最善の決断を下し、成功する可能性の高いプレイの見極めが必要になります。最も難しいのは、RNG(ランダム要素)カードを使うかどうかの選択に直面したときです。現時点であなたは恐らく(このデッキは)運の要素が大きいと考えているでしょうが、大局的に見ればそんなことはありません。要は、勝つために最も高い確率を得るということです。例えば、魔力の矢シンダーストームで除去するのか、始原の秘紋を使用するのかの決定が必要です。これは簡単に聞こえるかもしれませんが、はるかに難しいことです。ただ、正確な計算が必要なわけではなく、大まかな考え方を持つことで勝率は上げられるはずです。私を信じて欲しいのですが、あなたがこのデッキをマスターするには1000試合が必要になるでしょう。

このデッキは多くの方が考えるような脳死アグロデッキではありません。これはとても重要なことで、あなたが普段コントロールデッキで奇数ローグ、ズー、パラディンなどのアグロデッキと戦うときのことを思い出してください。これはメイジが除去魔法を使用したりカードをドローすることが出来るため、後半にバリューが出せれば早期にダメージを与える事が重要でないからです。ローグやズーはほとんどの場合、彼ら自身のヒーローパワーやミニオンから外れた魔力の矢爆発のルーンなどでダメージを与えられます。他のマッチアップと比べて、ヒーローに直接攻撃を与えることなくライフを減らせていることに、あなたは驚くでしょう。

ほとんどの呪文は、除去にもフェイスへのダメージにも使えることを覚えておくことも非常に重要です。あなたは呪文を使う際、ミニオンを守るのかフェイスにダメージを与えるのかで迷ってはいけません。ミニオンが主なダメージ源であり、呪文は二の次、そしてミニオンを守るべきものであると学習する必要があります。もちろん、ファイアーボールはフェイスにダメージを与えるカードとして重要なものですが、盤面を掃除するのにとても使い勝手のよいもので、フェイスへのダメージ源として過大評価するものではありません。相手がこちらのミニオンを手札から簡単に除去できるのなら、例え3/3のような小さなミニオンでもファイアーボールを使用します。(奇数パラディンやズーが相手のとき)

ゲーム序盤では、あなたの盤面を守ることは非常に重要です。フェイスにダメージを与えることにフォーカスする前に、多くのトレードと呪文を使い盤面を守らなければなりません。理想はマナワームのようなミニオンでフェイスダメージを与えつつ、呪文で盤面を守ることです。

”テンポってなんだ?”

テンポ、テンポプレイが何であるかを知ることは重要です。テンポとは基本的に、最低限のマナで大きな弾みをつけたり、プレッシャーを与えることです。そうすることで対戦相手は同じマナで同じ答えを出すのが困難になります。テンポプレイでは、カードバリューやアドバンテージを犠牲にして盤面を優先することがあります。例えば0マナの呪文を2枚使用して盤面のミニオンを守ったりする、ということです。全てのテンポプレイが非効率というわけではありません。例えば宇宙異常体シューティングスターのコンボは多くのバリューを生み出します。これらのテンポプレイが正しいのか、手札の呪文がより良いバリューを発揮するかは、あなたのセンスにかかっています。もし手札にアルネスがあるのなら、バリューの低いテンポプレイはそれほど問題になりません。なお、悪いテンポプレイを挙げるとすれば「1マナが余ってるから魔力の矢を使おう」というプレイです。これは何も解決しません。

一方でリソース管理も非常に重要です。これからこのデッキを使おうとする際に、多くの方がリソース管理で過ちを犯すシーンをよくみかけます。私が言いたいのは、特に使う理由がないのに呪文を使ってしまうということです。アルネスを持っていないのなら、呪文から多くのバリューを引き出す必要があります。マナワームが盤面にいたから呪文をう、という行動が必ずしも良いとは限りません。カードを沢山もっている、ドローが出来る、リーサルが見えているのなら過剰なマナを呪文に使いたいという場面はあるでしょう。そしてまた、フェイスにダメージを与える際の宇宙異常体の呪文ダメージを過大評価しないでください。呪文をとっておくことで後に役立つ場面があるはずです。

ゲーム後半で重要になるのは、ドローを含めフェイスへのダメージがいくつ必要になるか、ダメージをいくつ出せるか確実に知ることです。いくつダメージを与えられるかを常に覚えておけば、リーサルが1ターン延びても、立て直しは簡単なはずです。Hearthstone Deck Trackerはとても便利なツールなので、使用することをお勧めします。

順番がなぜ重要なのか

カードの使用順は重要です。普段は簡単なことですが、時に複雑になることがあります。基本的な例としては、ランダム要素の無いフロストボルトや秘策などを、魔力なる知性を使う前にプレイするということです。バリューを出すためにマナワームを先に出すのか、魔力の矢シンダーストームを先に使うのか、魔力の矢の結果に応じてヒーローパワーをミニオンに使うのか、魔力なる知性を使うのかという判断をしなければならないときもあります。これらがしっかり考えられていれば、プレイの一番最後にドローすること、始原の秘紋を使う事を悪い事と感じる必要はありません。

ときに、皆は何も考えず始原の秘紋を使う前にマナワームをプレイすることがありますが、その1マナ差はゲームを捨てることにもなります。マナワームの攻撃力を過大評価しないでください。マナワームが生き残ることによって得られるバリューが攻撃力+1を上回ることもあります。始原の秘紋から得られる呪文を正確に知ることは、あなたの助けになります。例えば4マナスペルを選ぶことがないと分かっているのなら、マナワームを最初に使うのは正しい選択となります。

アルネスを使うターンでも同様のことが言えます。あなたが8~10枚のカードを持っている時に、毎ターンドローする4枚のカードが管理できるかということです。このような状況になったとき、普通はドローできるカードをすべて使いたいと思うはずです。ときにその手札管理は難しいものとなりますが、プレイする前にあなたがターン中に使いたいと思っているマナを計算してみてください。(もちろん、手札や盤面から出るダメージの計算も必要です)また、アルネスを装備しているときはターン終了時に6枚以上のカードを持っているか意識してください。ただ、カードが燃えることについてはあまり心配しなくても大丈夫です。燃やさなければいけないとき、燃やして正解ということもあるでしょう。

カードの説明 / 代替カード

このセクションでは、いくつか採用カードについてお話し、また代替カードの提案もします。また、現在はデッキに採用していないカードについても、何故採用していないかを説明します。

シューティングスター: このカードは実際にはオプションカードではありません(=必須カードです)が、このカードがテンポメイジにとって如何に素晴らしいカードであるかを説明したかっただけです。魔力の炸裂を覚えている方、このカードはあれに似ていますが、私の考えでは上回るでしょう。確かにこのカードは敵ヒーロー本体にダメージを与えることはできませんが、盤面をクリアするのに非常に有効で、魔力異常体がいる場合は更に素晴らしい活躍をします。ドルイドの拡がりゆく虫害に対しても有効に機能します。

魔力なる知性:このカードについては様々な意見があるので、お話します。多くの人が私に対して「何故RDUやThijsの様に魔力なる知性を1枚採用にしないのか」と質問してきましたが、私は魔力なる知性を2枚採用することに自信を持っています。これはこのデッキのコアとなる部分で、1枚をアマニの狂戦士に変更する等は考えられません。このデッキをプレイしていない人はアルネス占星術師ルナ魔力なる知性1枚でドローは十分だと思うかもしれませんが、そうではありません。アグロを相手にするとき、バリューの低いカードでも初手にキープしなければなりません。初手にアルネスを引けなかった場合、追いつくためには大量のカードを引く必要があります。魔力なる知性を使用すると、奇数ローグのようなデッキバリューを出すことができます。またこれは魔法使いの弟子ともシナジーがあります。

呪文相殺多くの人が「何故呪文相殺を1枚だけ採用しているのか」と質問してきたのでお話します。このデッキには秘策のシナジーがあまりありません。魔法学者キリン・トアのメイジだけです。すると3枚の秘策で十分で、4枚は必要ありません。これでも魔法学者が秘策をドローしてこないことは珍しく、特に2ターン目にドローできないことは極めて珍しいです。爆発のルーンはほとんどのマッチアップで非常に良いカードですので、魔法学者爆発のルーンをドローしてくる可能性は高くしています。

占星術師ルナ:このカードはメカメカ大作戦で追加されたカードの中でも大好きなカードです。ルナは余分にマナを持っている場合最高の働きをしますが、だからといって(ドローをせずに召喚する)テンポプレイするのを躊躇わないで下さい。このプレイは相手にルナを処理させることを強いることができますし、もしできなかった場合大きなバリューを得ることができます。偶数ウォーロックやドルイドのように、多くのデッキはゲーム序盤に4ダメージを与えるのに苦労します。このカードは私が好きなカードなだけで、デッキのコアなカードではありません。もしあなたが持っていない場合は、ブラッドメイジ・サルノスアマニの狂戦士、2枚目の呪文相殺のようなカードで補うことができます。

魔力異常体:このカードはメカメカ大作戦の中の好きなカードであり、アジュア・ドレイクが殿堂入りしてから求めていた呪文ダメージ+を持つ素晴らしいカードです。このカードは低コストの呪文での盤面クリアやより多くのフェイスダメージを与えるのに役立ちます。

ライフドリンカー:このカードは、ウィッチウッドのときにプレイしていましたが、メカメカ大作戦ではプレイしていませんでした。今の所このカードは”30枚目のカード”です。このカードに関して多くを語ることはありませんが、単純にダメージと回復を保証してくれるミニオンです。このミニオンが一度でもフェイスを攻撃することができれば既に6ダメージを与えており、それが差を生むこともあります。また、メイジに回復カードを予想しない人に対してはリーサル計算を狂わせられるのは非常に良い点です。

アルネス:このカードは非常に重要なカードで、このカードに替わるカードはありません。ブラッドメイジ・サルノス大魔導師アントニダスで代替バージョンをプレイすることはできますが、オススメはしません。

代替カード

デッキの29枚のカードは決定していますが、これから紹介するカードは30枚目として機能するカードです。現在使用しているのはライフドリンカーです。

ブラッドメイジ・サルノス:特別有効な相手が居るわけではなく、特に素晴らしいカードというわけではありませんが、追加の呪文ダメージ+は助けになることがあり、他の2マナの呪文ダメージ+カードよりも良い選択肢であるとわかりました。

アマニの狂戦士:ウィッチウッドのときに採用していたカードです。コントロールデッキに対して良いカードですし、アグロ相手にも2/2/3ですから悪くありません。ただ私はあまりこのカードがあまり大きな影響を与えてはいないとわかりました。ただ、低予算デッキにおいては悪い選択肢ではありません。

星界からの使者:メカメカ大作戦の最初のテンポメイジでこのカードを採用してプレイしていましたが、必須カードではないという考えに至りました。呪文ダメージ+は良い効果ですが、多すぎてもオーバーキルになりがちです。なぜなら基本的には宇宙異常体用に低コストの呪文を温存しておくからです。また、全体的にコントロールに知安して非常に弱いカードで、アグロ(特にズー)に対して非常に有効です。メタにアグロしか存在しないのならば採用します。

マナ中毒者:最近のメイジのデッキをプレイしていない方は驚くかもしれませんが、このカードは非常に強力です。これはドルイド、ウォリアー、そしてその他のコントロールマッチアップのためです。私はこのカードを長い間非常に楽しんで使用していましたが、アグロ相手には盤面に残らないという欠点があります。ゲームの後半で強力になるか、少なくともアルネス装備後には無視できない存在になります。

鏡の住民:相手は他の秘策をケアしようとして、このカードを予測せずにプレイしてくることがあります。呪文相殺をデッキから抜かない限り有効なカードではないと思っていますが、私は呪文相殺の有用性の方が高いと考えています。

フレイム・ガイザー:良いカードです。手札の一番右に1/1/2を生み出すため占星術師ルナとのシナジーもあります。マナ・ワーム宇宙異常体とも相性がよく、アグロやメイジミラーで良いカードです。

パイロブラスト:フェイスへの10ダメージは理論上良く思えますが、今は宇宙異常体と低コストの呪文の組み合わせでダメージを補うことができるようになりました。このカードは適切なタイミングで引くことができれば素晴らしいですが、そうでない場合が非常に痛いので30枚目のカードとしてもオススメしません。

マッチアップ/マリガンガイド

マッチアップがマリガンとプレイスタイルを変えることがあるため、この章はガイドの中で最も重要で長くなります。私はレジェンド帯によくいるデッキのマッチアップについてのみ記載します。マリガンの段階で相手のデッキを正確に把握できないため、基本的にマリガンはクラス毎に書きます。カードのキープには多くの要因があるため、正しいマリガンを覚えるには時間がかかるでしょう。

一般的なマリガンのガイドは以下のとおりです。

常にキープ

マリガン時にマナワームか魔法使いの弟子を保持している場合(1枚だけ)

特定の場面や手札に依存するが、シナジーがある場合のみ

ローグ以外かつ、ウォーロックがズーでない確率が高いとき

先行でマナワームを保持している場合

後攻でマナワームをほじしている場合

 

ドルイド

トークンドルイド

トークンドルイドは狂暴な遠吠えや自然の怒りのような防御カードが少ないため、他のコントロール/コンボドルイドよりも簡単です。序盤の狐火の森や挑発はは簡単に処理できるはずです。トークンドルイド側が勝つには究極の侵蝕やDKマルフュリオンを使うところまで対戦をもつれ込む必要があります。このマッチアップはアグロメイジにとって気持ち好ましいものとなります。

挑発ドルイド

ウィッチウッド環境では不利マッチだったので奇妙なのですが、ドルイドのマッチアップの中で一番簡単だと思っています。このマッチアップは他とよく似ていますが、爆発のルーンがとても効果的です。挑発ドルイドはDKマルフュリオンや虫害を使用しません。自分の盤面を形成することが基本戦略となり、爆発のルーンは高価な挑発ミニオンやドラゴン孵化師を倒すのに役立つでしょう。

ドルイド戦のマリガン

マナワーム、魔法学者、アルネス、キリントアのメイジ、魔法使いの弟子、占星術師ルナ、呪文相殺(コインがある場合)

ハンター

断末魔ハンター

このマッチアップはメイジ側が開幕どれだけ有利に動けるかにかかっています。デビルサウルスの卵とテラースケイルの追跡者や死にまねのコンボは、序盤に展開されたマナワームと魔法使いの弟子の組み合わせや、キリントアのメイジには遅すぎます。ハンターは回復手段に乏しいのでフェイスへのダメージは重要です。デビルサウルスの卵のような断末魔にはあまり有効でないので、フェイスに魔力の矢やシンダーストームを使う事をあまり恐れないでください。エッグハンターのキングクラッシュによるバーストダメージはそれほどありませんので、盤面が取れない状況に陥った際はフェイスダメージを優先するほうが良いことがあります。

秘策ハンター

このマッチアップは以前のデッキよりもずっと簡単で、秘策を適切にプレイすればメイジは相手にしやすいと私は信じています。序盤は猟犬使いを意識して、獣を全て除去してください。マナワームや魔法使いの弟子と比べ盤面上では弱いため、魔法学者とキリントアのメイジは秘策と組み合わせたいところです。ゲーム後半に相手が多くの秘策を貼っている場合、あなたの盤面維持に影響しないなら無理に秘策を剥がす必要がない場合もあります。呪文石は強力ですが、宇宙異常体とシューティングスターを持っていれば解決できますので、可能ならばキープしてください。

ハンター戦のマリガン

マナワーム、魔法学者、キリントアのメイジ、魔法使いの弟子、アルネス、占星術師ルナ、爆発のルーン(キリントアのメイジがある場合)

メイジ

アグロメイジ(ミラー)

このマッチアップは2つのうちのどちらか一つの方法で勝利できます。一つ目は、相手にプレッシャーをかけながら早い段階で倒す事です。これは、マナワーム、魔法学者、キリントアのメイジをマナカーブ通りにプレイすることで達成できます。もしこのようなプレイが出来なくても、相手がこの動きをしない限り6ターン目にアルネスを装備することで勝てるので、あまり心配しないでください。これは受けているダメージが少ない場合、相手が盤面を形成できていない場合に有効です。

メイジ戦のマリガン

マナワーム、魔法学者、アルネス、アマニの狂戦士、魔法使いの弟子、キリントアのメイジ(後攻か、魔法学者/爆発のルーンがある場合)、フロストボルト

パラディン

奇数パラディン

パラディンは現在のランク戦でよく見るデッキではありませんが、ウィッチウッド環境よりははるかに勝率があがっています。シューティングスターはこのマッチアップに劇的な効果をもたらしました。このマッチアップのコツは簡単です。除去呪文を使ってマナワームと魔法使いの弟子を守り、奇数パラディン側が除去に苦労するようにすればいいのです。展開が遅い場合は、ヴァインクリーヴァー対策にフロストボルトを温存してみてください。

パラディン戦のマリガン

マナワーム、魔法学者、魔法使いの弟子、魔力の矢、シューティングスター

プリースト

復活プリースト

このデッキは一時期人気があったときに十分プレイしていますので、それについて語ろうと思います。復活プリーストはメイジとってプレイが非常に簡単です。このプリーストは優秀な除去を持たないため、序盤のメイジのミニオンはとても強く働きます。プリーストを負かすには速めの展開が出来れば十分です。プリースト側の除去が難しいので宇宙異常体の単体使用も恐れないでください。早い展開が出来ていなくてもアルネスがあれば十分倒すことが可能です。遅い展開はなるべく避けるべきですが、影の神髄でジリアックスや黒曜石の像が出てこなければ大体大丈夫です。このマッチアップはメイジ側に好意的です。

メックトゥーンプリースト

メックトゥーンプリーストはそれほど多くはありませんが、適切にプレイすることでメイジが100%勝てるので記しておきます。メイジ側の序盤の展開が悪くなければ、またプリースト側がコンボを決めたりファティーグに持ち込まれない限り勝てます。このマッチアップは100%の対戦です。なぜなら、相手の手札が5枚になった時点で爆発のルーンを使用することで、メックトゥーンコンボを止められるからです。(無謀な実験者→棺桶クラッシャー→穢れし爆弾x2→メックトゥーンのコンボ)爆発のルーンは無謀な実験者を倒し、コンボを不可能にします。この手のプリーストと戦うのは楽しいでしょう 🙂

プリースト戦のマリガン

アルネス、マナワーム、魔法学者、キリントアのメイジ、占星術師ルナ、魔力なる知性(マナワームとコインがある場合)

ローグ

奇数ローグ

このマッチアップは奇数ローグ有利と広く認識されていますが、100回以上対戦して60%を超える勝率を維持している私には同意できません。最近レジェンド1位を獲得した際には、9勝0敗を記録しています。相手の攻撃力2のダガーに対し、ミニオンを捨てるかどうかの判断は非常に重要です。例えば、相手がファイヤフライやダイアモールを出している状況で1ターン目にマナワームをプレイするのは、ただダガーで取られるだけなので悪いプレイとなります。このような場合はマナワームを温存し、盤面をクリアしてからプレイしたり、またはミニオンを複数並べてダガーで1つしか処理できない状況を作るのです。普段は魔法使いの弟子と合わせてプレイします。ゲーム終盤では相手のダガー、ミニオンをこちらの複数のミニオンに仕向けることで、生存時間が伸びます。

このマッチアップでは極力ローグのミニオンを除去してください。盤面さえクリアしておけば、冷血や菌術師を使う事ができないためローグ側が困ることになります。これらの手札で死んでいるカードは、マイラの不安定元素のドロー枚数も減らすことが出来ます。ファティーグダメージを早めるため、マイラの不安定元素はそれほど心配するカードではありません。

ゲームの後半、自分のライフがあまりにも低くない限り、ドローカードが多い分ローグよりも有利になります。またローグは魔力の矢や爆発のルーンなどのカードによりダメージを受けているはずですので、ゲーム後半にヒーローのライフ差で大きく離されてはいけません。

クエストローグ

ほとんどの方が知っているマッチアップだと思います。このマッチアップは現在最も偏ったマッチアップです。これはメイジ側があまりに多くのプレッシャーを持つため、ローグが追いつくことができないからです。爆発ルーンと呪文相殺はローグのゲームプランを阻害しつつダメージを与えます。約92%の勝率でメイジが有利です。ゲームの後半になれば1~2ターンかけたリーサルを狙うことができます。ミニオンをトレードする(自分のミニオンを破壊する)ことは問題ありません。それによりローグは、獰猛なスケイルハイドによるライフ回復ができなくなります。

ローグ戦のマリガン

マナワーム、魔法学者、爆発のルーン(後攻の場合)、キリントアのメイジ(後攻、または爆発のルーン、または両方がある場合)、始原の秘紋(マナワームがある場合)、フロストボルト(マナワームがある場合)

ローグ相手にはマナワームと大量の低コストの呪文がキープできていようと、魔法使いの弟子はキープしません。ローグの武器やコイン+SI7:諜報員、死角からの一刺しと非常に相性が悪いからです。

シャーマン

シャダウォックシャーマン

このマッチアップはメイジの初手およびライトニングストームでどれだけ3ダメージが出るかに左右されます。このマッチアップは癒しの雨、現在はエレクトラストームサージが第3の癒しの雨になることもあります、がなければ非常にたやすいマッチアップです。

シャーマンに少し回復とドローの時間を与えるのは重要です。そして相手がオーバーロードを使用した後のターンに盤面のミニオンを強化するのも重要です。例えば、もし相手がコイン+火山噴火または序盤にライトニングストームを使用した場合、ほとんど場合次のターンの盤面に対応することはできません。そのため、絶望的でない限り全てのミニオンを展開しないようにしましょう。シャーマンがこちらの盤面に関与できない状態で癒しの雨を使用しても、ミニオンのダメージを受け続けるのでその使い方はあまり有用ではありません。理想は、ゲームの後半、盤面でリーサルを作りつつ、シャーマンがミニオン除去と回復を同時にできないようにすることです。シャーマンが盤面クリアを選択すれば手札からの呪文でリーサル、回復を選択すればミニオンでリーサルです。

偶数シャーマン

このマッチアップはそれほどやりこんではいませんが、偶数シャーマン有利だと思います。序盤のヨドミノヒバナウナギと炎の舌のトーテムはメイジにとって脅威になり得ます。偶数シャーマンの初手が良くなく、メイジ側が良い場合は基本的にメイジが勝てるマッチアップです。偶数シャーマンはライトニングストームのようなAoEを持っておらず、呪術のような単体除去呪文では遅すぎるからです。また回復カードも持っていないため、序盤に先行されるとシャーマンは辛くなります。このマッチアップでは、シャーマンが高体力のミニオン、例えば海の巨人、を出すことができればメイジにとって辛くなります。メイジにとっては対処するのが非常に難しいです。

シャーマン戦のマリガン

アルネス、マナワーム、魔法学者、魔法使いの弟子、キリントアのメイジ、呪文相殺/爆発のルーン(コインとマナワームがある場合、もしくはキリントアのメイジがある場合)

ウォーロック

ズーウォーロック

これは非常に物議を醸すマッチアップです。ズーのプレイヤーはズー有利、メイジのプレイヤーはメイジ有利だといいます。私はズーもメイジも両方多くプレイしました。私の考えでは、メイジ側が上手にプレイできればメイジがわずかに有利だと思います。

奇数ローグのマッチアップと同様で1~5ターン目はボードをコントロールし、5ターン目の菌術師に備えましょう。ズーには武器はありませんが、魔法使いの弟子のようなミニオンの展開は重要です。なぜならズーは手札から除去しようとしたら魂の炎かドゥームガードでしかできないからです。切り返すターンは非常に重要ですので、良い盤面クリアのためにいくつかの呪文を残しておくのは良いです。基本的に宇宙異常体のためにシューティングスターを取っておくことを意味しています。ズー側がミニオンなし、こちらが少なくとも2体のミニオンを維持できていればほぼほぼ勝つことができるはずです。

ローグの様に、ズーは自然にダメージを受けていきます。ヒーローパワーや炎のインプなどによってです。そのためゲームが後半に突入すればメイジ側も打点カードを引き入れることができ、ゲームを終わらせることができます。アルネスは全ての除去スペルを手札に引き入れることができるので、このマッチアップでは非常に有効です。

偶数ウォーロック

このマッチアップは一部の方が考えているようなメイジ有利のマッチアップではありません。偶数ウォーロックが山の巨人を序盤に展開してきたら、こちらは始原の秘紋からなにか有効な手段を引かない限り対処するのは難しいです。また地獄の炎は非常に有効な除去ですので、こちらは大量に展開することができません。また、そうするしかない場合を除いて冒涜で簡単に除去できる盤面を渡さないでください。このマッチアップではウォーロックがどれだけヒールカードをプレイできるかにかかってきますので、基本的にはフェイスへのダメージを優先しますが時にミニオンを倒すのが必要なこともあります。例えば、アルネスが手札にあり、相手が山の巨人を4、5ターン目にプレイしてきたい場合、勝つためには山の巨人を処理しなければいけないでしょう。爆発のルーンはこれらの脅威を先立って処理するのに役立ちます。また、呪文相殺で地獄の炎を打ち消すことができれば勝利することができるでしょう。

ウォーロック戦のマリガン

マナワーム、魔法学者、魔法使いの弟子、キリントアのメイジ(後攻の場合)、アルネス、フロストボルト(マナワームがある場合)

 

ウォリアー

奇数ウォリアー

ご存知の通り、これはメイジにとって厳しいマッチアップです。ダイノ・マティック、シールドスラム、大暴れのような優秀な除去と強化されたヒーローパワーはメイジにとって脅威です。しかし、決して希望を失ってはいけません。私はレジェンド3位から1位になるまでの間に5人のウォリアーと対決し、全勝(5-0)しています!決して希望を失ってはいけません!

このマッチアップは防御的なドルイドと似ています。ウォリアー側からはほとんどプレッシャーはありませんが、多くの装甲を得ることができ、メイジのデッキの呪文全てを受け切ることができるためミニオンでダメージを与えることができないとファティーグ(疲労)ダメージで敗北します。

あなたが5ターン目をミニオンと一緒に迎えているのならいい状態です。呪文相殺で乱闘または大暴れを打ち消すことができるかもしれません。コインが使われることを恐れてはいけません。なぜなら奇数ウォリアーは4マナでは大したことができないので、コイン+5マナという動きを否定できるからです。ダイノ・マティックに備えて盤面のミニオンの体力を6以上にしておくことも重要です。このような不利なマッチアップでは、相手がこちらに対する解答を持っていないことを期待しなくてはならないこともあります。

ウォリアー戦のマリガン

アルネス、マナワーム、魔法学者、魔法使いの弟子、キリントアのメイジ、占星術師ルナ、呪文相殺

最後に

これが現在の私の考えている全てです。しかしハイレベルなメイジのプレイは非常に場合に依るため、私の配信やビデオを観ることをおすすめします。できる限り私がそのプレイに至った考えをお伝えします。もしこのデッキをより深く使用したいのなら、1対1のコーチも行っています。興味のある方はtwitter、TwtichのDM、またはGamersensei,comから私にご連絡下さい。

Twitch: https://www.twitch.tv/apxvoid
Twitter: https://twitter.com/Apxvoid

著者:Apxvoid(Twitter
大会実績:2017年南北アメリカ地域夏季プレイオフ出場
チーム:Pittsburgh Knights 所属
主にメイジをプレイしており、特にテンポメイジが得意で、最近はほぼ全ての環境で環境初期からテンポメイジを使用している。テンポメイジがTier3と言われる環境でも、レジェンド1桁を獲得するほどの腕前。構築は独特で、定番のデッキを作ることもあれば、怪しいリストを作ることもある。恐らくメイジの理解度の高さの違いから、一般人には怪しく見えるのだと思われる。Twitchで配信を行っている。(Twitch
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