開発者のDean Ayala氏がコミュニテイの質問に回答(2月25日)

開発者のDean Ayala氏が自身のTwitterにて、ユーザーからの質問を募り、それぞれに回答しました。

このQ&Aセッションは、1月14日から定期的に開催されており、今回も多くのユーザーから質問が集まっています。過去の質問・回答は、以下の記事を御覧ください。

<< 開発者のDean Ayala氏がコミュニテイの質問に回答(1月14日)>>
<< 開発者のDean Ayala氏がコミュニテイの質問に回答(1月21日)>>
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Dean Ayala氏のTwitter: @IksarHS


Q: 「荒ぶる大地の強者たち」はホードに関する拡張セットですね。アライアンスに関する拡張セットもありますか?

A: アライアンスに関することも幾つかやります。


Q: カードの代替アートワークについてはどう考えていますか?英雄の書にはありますが、他のモードにはまだありません。

A: いつかやろうと思っていますが、なにか理由が必要です。

ハースストーンがプレイしやすい理由の一つは、時間が経ってもアートとキャラクターを学べば、カードのテキストを読む必要がないことです。全てのカードに4種類のアートがあれば、盤面を理解するのに時間がかかります。ソロモードで実現できるのは、ソロモードは自分のペースでプレイできるからです。それでも、魅力的な装飾アイテムではあります。

もう一つ考えるべきなのは、全員にとって魅力的なものを作るのは難しいということです。私たちは、全てのカードのアニメーション(ゴールデン版)を、作ることができました。これは私にとって、とても魅力的でしたが、全員にとってはそうではありません。カードの代替アートでアピールできるのは、ヒーロースキンでニッチなプレイヤー達にアピールできるようなものです。私は、ゲーム外でパートナーシップを組んだり、外部のIPを持ち込んだりしたいと思っていますが、これは人によって考え方が異なります。


Q: デザインや相乗効果としては満足できなくとも、セットの一部としては十分だったカードはありましたか?

A: 「激励」や「双呪文」は、その例にもっとも近い答えだと思います。「激励」は、ゲーム展開についていくには、少し遅すぎるメカニズムでした。完全に設計し直す必要があるほど悪くはありませんでしたが、夢中になるものではありませんでした。

「双呪文」は、一部のカード向けに、かなり遅れてデザインされましたが、デザインスペースがあまりありませんでした。一般的には、キーワードを付けるときは、メカニズムを多くのカードで使用できるようにします。


Q: クラシックフォーマットの対象となる時期を変更することは考えていますか?

A: よく質問されますが、これはそれほど難しいことではありません。プレイヤーが望むのであれば、そうするでしょう。

現時点では、わからないことが多いので、クラシックフォーマットの最初の数週間~数ヶ月で、様子を見たいと思います。これを実装するのに長い期間は必要ないので、計画を立てる前に、状況がどうなるかを確認するのが良いでしょう。


Q: 開発中に「やりすぎ」と言われることは、どれくらいの頻度でありますか?このような状況は、どのようにして見落とされていますか?

A: 毎日のように言われます。 最近、手札を破壊して火炎放射器とボタンの付いた乗り物になるカードを考えましたが、それはボツにしました。また、デスナイトは、新しいタイプのカードを追加すること、装甲が体力として付与されることを議論してリリースしました。

「複雑なもの」を導入することによって、得られるメリットと、デメリットがあります。これがセットのコアのメカニズムであり、ハイリスクハイリターンだとしても、新要素が非常にエキサイティングであれば、「複雑なもの」をリリースする可能性が高いでしょう。


Q: バトルグラウンドで、同時に2つのヒーロー/ヒーローパワーを所持する、というアイデアは考えたことがありますか?

A: 良いアイデアだと思います。ユーザーインターフェースをどうするかの問題はありますが、このようにそれぞれのヒーローをプレイし、どう感じるかを確かめることができます。


Q: バトルグラウンドに、エレメンタル追加のような大きなニュースの予定はありますか?

A: 私達は全ての x.2 パッチでバトルグラウンドのメジャーアップデートを計画しています。大体、拡張セットリリースから約一ヶ月後です。その間の期間に、ヒーローを追加します。


Q: ハースストーンから生まれる新モードについてはどう考えていますか?従来のプレイヤーを無視して、新しいモードで人を集めたいのでしょうか?従来のカードゲームとしてではなく、カードゲームを基にしたゲームにしたいのですか?

A: 私達は様々な選択肢を提供したいと思っています。もしあなたがハースストーンのコアユーザーであれば、新カードやアップデート、新しいシステムでサポートしていきます。 また、「従来の」ゲームプレイに興味がないプレイヤーにもアピールできる、別のタイプの戦略ゲームを作ることも努力したいと思います。


Q: リプレイ・試合の履歴機能については考えていますか?

A: ほとんど考えていません。リプレイはとても手間のかかるプロジェクトであり、その手間を費やしたい他のプロジェクトが沢山あります。試合の履歴については、バトルグラウンドのようにしたいと思っています。プレイヤープロフィールを拡張する方法についてブレインストーミングをしていて、「最近のプレイ」についてもその中で挙がっています。


Q: 秘密の通路、一夜漬け、菌々財宝、斧刀講など低コストで多くのカードをドローできるカードがあります。これにより、強力なアグロやOTKが生まれていますが、これについては満足していますか?

A: 大量ドローカードは、手札をいっぱいにし、沢山の選択肢を生み、カードを次々とプレイできます。このようなアーキタイプが1~2種類はないと、寂しいでしょう。 あなたが挙げた全てのカードは、アーキタイプの多様性を促進するのに良い点もありますが、大量のカードドローは、全てのゲームを同じゲームに感じさせる危険があります。

私達が、カード生成メカニズムを作る理由の一つには、同じカードや同じ勝利条件でゲームを進めなくても、沢山の選択肢や手札がある、という利点があるからで鵜。 OTKデッキは明らかにドローが必要ですが、それが正しいかどうかの判断は難しいでしょう。ただし、OTKデッキが存在するのはハースストーンにとって良いことだと思います。ただ、プレイ人口は気にしています。

メックトゥーンデッキが人気の時もありましたが、このデッキは常に同じ動きでゴールに向かうので、プレイするのが馬鹿げているようにも感じられました。メックトゥーンデッキが、何回かに一度プレイされるのは問題ありませんが、一時間に何度も対戦するのであれば、それは楽しい経験ではありません。

とにかく、大量ドローのカードは危険ですが、危険であることが悪いことではありません。危険であることは、エキサイティングであることを意味することが多く、あとは、ライブゲームであることを忘れず、必要に応じて調整をします。


Q: マンクリックのような「フレーバーを含むテキスト」はどのように決定されますか?フレーバーを好む方もいると思いますが、混乱を招く不必要なものではないでしょうか?

A: レアリティとカードの複雑さには相関関係があります。パックから複雑なカードが出ることが少なくなるよう、より複雑なカードが高いレアリティのカードになります。 そのため、一般的には、高いレアリティのカードにこのようなフレーバーを付けたいと考えています。

このようなテキストにするのは、一部のユーザーにアピールしたいからです。破棄カードが好きなプレイヤーもいるし、そうではないプレイヤーがいるのと同じです。 フレーバーに隠された謎や特別なフレーバーを持つカードは楽しいものです。いくつかのカードが、何をするのかわからなくても、それを理解したときに、がっかりすることは基本的にありません。嬉しい方向でびっくりすることは、最適はなくとも良いことです。逆にうれしくないことでびっくりするのは最悪で、それは避けるようにしています。

そのため、私はそこに追加する価値のあるストーリーがあるときに、フレーバーを追加するのが大好きです。限られた枚数で、それがプレイヤーのゲーム理解に大きく影響しないのであれば、です。 至るところにちょっとした複雑さを加えることになりますが、全てのセットは全体を見ながら仕上げていくので、誰も得をしない、変なことをしていないかを確認しています。


Q: 「ハースストーン マーセナリーズ」は詳細が発表されませんでしたが、コミュニティの反応に満足していますか?

A: 詳細は発表しませんでしたが、「私達が新しいことに取り組んでいる」ことを知ってもらうことに価値があります。質問が沢山でることはわかっていましたが、まだ私達も決められていないことが多いので、誤解を与えたくありませんでした。 なので、私達が新しい楽しいことに取り組んでいることを知ってもらえたのは満足しています。


Q: なぜ毎週AMA(Q&A)を続けているのですか?

A: わかりませんが、水曜日が来たらやらない理由がみつかりません。 これをコミュニティへの質問に拡大していきたいと思っており、どのような方法がベストか考えているところです。


Q: デュエルにおいて、より多くのカードを禁止したり、ヒーローパワーや宝物の調整をしてもらえますか?一部のカードやヒーローパワーはまだ強すぎると思います。

A: 私達は、適宜調整をおこなっています。過剰なパワーのお宝やヒーローパワーは将来調整されるでしょう。


Q: 現在の4クラス以外にも秘策を追加する可能性はありますか?

A: 秘策を追加するのは難しいのです。これは、秘策そのものと、それをサポートするカードが欲しいという理想があるからです。プレイヤーが秘策をプレイするのは、それ単体が強いからではなく、他のカードと相乗効果があるからです。 そのため、拡張セット単位で考えると、少なくとも3枚の秘策とサポートするカードを追加しなければならず、その余裕がありません。

これは、ローグで秘策を試したことで気づいたことです。 正直言うと、他のクラスについては真剣に検討していません。4つのクラスが秘策を持っているのは、既にかなり多く、あまりに多いと特別感が失われます。聖なる盾、マナ加速、破棄などを考えると良いでしょう。クラスが限定されているので、特別さを楽しめます。4クラスというのは多すぎるかもしれません。

今年はコアセットのリニューアルがあるので、やるとしたら、これまでのクラスから削除して、新しいクラスに追加します。クラスの特別感を維持しながら、新鮮で違う感じにできるでしょう。ウォーロックはクラスのテーマに合っていると思います。


Q: カードドローはシャーマンの弱点の一つでしたが、過去の質問の答えでは、全てのヒーローがドローできるようにしたい、とも答えていました。今はどのように考えていますか?

A: クラスをユニークに感じられるよう、何ができて何ができないかを作るのには難しい決断が必要です。カードをプレイする選択肢があるのは楽しいことですので、全てのリソース生成を奪いたくはありませんでした。

しかし、ランダムなカード生成にはそれ自身に欠点があります。そのため、ドローが弱い、という点を柔らかくし、ドローすることを、ミニオンや呪文をプレイすることと同等に扱い、全てのクラスができるようにしました。しかし、「たまにカードが引ける」と「ドローが得意」には、違いがあります。カードドローが得意なクラスは、大量のカードをプレイしたり、手札をいっぱいにできます。ローグやウォーロックは常に得意です。

私達は、シャーマンをドローが得意なクラスにはしたくありませんが、ドローカードを作ることに関しては気にしていません。逃げ足や狂瀾怒濤のような大量にカードをドローできるカードを作ることはないでしょう。


Q: プロフィールの闘技場総勝利数のカウントは戻ってきますか?

A: あまり把握していませんが、過去の闘技場の勝利データを取り組むための調整をしていると思います。

(Chadd)プロフィールページの闘技場の総勝利数については検討中です。しかし、パッチ20.0では、過去のデータに基づいた、闘技場の総勝利数の実績があります。他のモードについても同様です。

また、パッチ20.0の実績システムの変更として、達成条件を超えた進捗も表示されるようになります。熱心なマーロックファンであれば、4210/1000のようにアピールできるようになります。


Q: ゴールデンカードへのアップデート機能は考えていますか?

A: はい、ゴールデンにアップグレードするために、ビジュアル周りのブレインストーミングを行っています。具体的な計画はありませんが、取り組んでいます。


Q: ハースストーンの新しいデザイン/インスピレーションに役立った、ゲーム以外のメディアはありますか?

A: 正直に言えば、アニメでしょう。私の個人的な弱点の一つは、他のメディアへの興味が少ないことだと思います。私の生活は全てゲームに行き着いています。 しかし、ゲームは本当に幅広く、沢山の情報源から多くを学びました。様々なゲームをプレイしたり、プラットフォームをプレイしたり、講演を聴いたり、制作したり。

また、これはメディアではありませんが、旅行はインスピレーションに役立ちます。世界中をテレビで見ることができますが、そこに行くと、そこには様々な人が様々なライフスタイルで住んでいます。グローバルな仕事をするにあたり、限られた文化の中だけで暮らしていると、人間の欲望や野心がどのように違うか、を理解するのが難しいでしょう。


Q: 過去を見てると、6つのセットが存在する年度最後の環境は、パワーレベルが高くなります。来年以降はミニセットとコアセットによって、カードプールは過去最大になりますが、パワーレベルについては何か考えていますか?不測の事態に備えた計画がありますか?

A: 特定のデッキ向けのカードを沢山作るようにして、同じパーツがデッキからデッキに移っていくようにしています。

また、今年はほとんど問題なかったと思います。悪党同盟、探検同盟、ドラゴン大決戦はかなりパワーレベルの高いセットでしたが、降魔の狩人、スクロマンス、ダークムーン・フェアは、カードパワーを抑えながら、インパクトが与えられたと思います。来年以降も、今年のようにうまくカードが提供できると自信を持っています。


Q: クラス特有のメカニズムを持っていないクラスに、メカニズムを与えたいと考えているとQ&Aで見ました。それはキーワードですか?

A: そのQ&Aを覚えていないので、正しい回答は出来ないかもしれません。私達は、いくつかのメカニズムを現在のポジションを超えて広げることについて議論しています。最近は、プリーストと聖なる盾について話し合いました。

自分のクラスに特別なものを持つのは、そのクラスをユニークなものにしますが、その特性が1箇所だけに留まるという意味ではありません。武器は複数のクラスが持ちますが、特別な感じを持っています。マナ加速はドルイド以外でも楽しめそうですが、他のクラスに広めたいとは思いませんでした。

プリーストは特別なアイデンティティを持つことに苦労しているので、それを補強する方法を探してきました。聖なる盾はその一部になりえましたが、代わりにシャドウ/ホーリー(影/光)のバージョンにすることにしました。 シャーマンのオーバーロードはユニークですが、いつも楽しいわけではないので、苦労しています。


Q: 酒場の喧嘩の報酬のシステムを変更することは考えていますか?勝利数上位のプレイヤーに報酬を与える、などです。ほとんどの場合、1勝以上するメリットを感じません。

A: ほとんどの酒場の喧嘩は、始めてから1~2回遊んで満足するようにデザインされていおり、それ以上長く遊ぶ想定はしていません。そのため、酒場の喧嘩で大量に勝利を重ねることで得られる報酬は作りません。


Q: 開発チームで最も議論になるトピックはなんですか?

A: 拡張セットのテーマと雰囲気です。 「伝統的なWarcraftのテーマをもっと軽くてユーモアのあるものにするべきか」「カラザンをディスコにするべきか」など、人によって様々な選択があります。


Q: 壊れたコンボに、ギリギリで気づいて調整されたカードはありましたか?

(Stephen) Chakkiが召喚のポータル、時計仕掛けの自動人形、屍山血河のグルダンと魂箱による壊れたコンボ見つけました。当時は魂箱は、混沌のデッキの効果を持っていました。

(Ayala) 確かに、そのコンボは壊れていました。10回も負けたのを覚えています。


Q: マスターズツアーの前にバランス調整は行われますか?

(Alec) その可能性は高いです。


元となるDean Ayala氏のツイート