開発者のDean Ayala氏がコミュニテイの質問に回答(9月11日)

開発者のDean Ayala氏が自身のTwitterにて、ユーザーからの質問を募り、それぞれに回答しました。


Q: MTG Arenaでは、ヒストリックを競技用のフォーマットとして収録しています。このようなことがワイルドにも起こり得るでしょうか?

A: eSportsのイベント/システムに関する質問は @Abar_HS をフォローしてください。残念ながら私はゲーム外のシステムには疎いので、この答えを出すことはできません。


Q: PlayStation showcaseを観ましたか?今後発売されるどのゲームが楽しみですか?

A: はい、観ました!スターウォーズKOTORのリメイクが気になります。初めて好きになったRPGだったかもしれません。あまりにも昔のことでほとんど覚えていないので、もう一度体験するのが楽しみです。


Q: 古いセットのダイヤモンドカードはもうすぐ手に入るのでしょうか?特にダイヤモンドカードになりそうなカードはありますか?

A: まだまだ時間がかかりそうです。「マーセナリーズ」はチームにとって大きな負担となっているため、現在のコンテンツの新しい機能は保留されています。


Q: 近い将来、ゲームのUI(ユーザーインターフェース)全体を再設計する予定はありますか?またその可能性は?

A: UI全体を再設計する予定はありません。ショップ、バトグラのメニュー、コレクションなどを改善しています。大規模なオーバーホールと言えるようなものはありません。


Q: タムシン・ロームの「傭兵の書」は本当に素晴らしかったです。「傭兵の書」が完結した後、別のストーリー性のあるソロアドベンチャーを期待しても良いでしょうか?

傭兵の書・タムシンの章

A: @themattlondon どうです?

Matt London:タムシンについての温かい言葉をありがとうございます!まだ発表できる段階ではありませんが、将来的にはシングルプレイヤー用のコンテンツが増えると期待してください。今、私達に求められているのは「ハースストーンの様々な物語をサポートする最良の方法は何か」ということです。


Q: 新しいレアリティの追加を考えたことはありますか?例えば緑色のエンブレムが付いた「Mythical(神話)」レアです。どんなレアリティになるかわかりませんが、パックからレジェンドくらいの確率で出現したり、実績ポイントで作成したりできたら良いと思います。

A: はい、検討しています。これは新しいカードではなく新しい装飾品のようなレアリティです。例えば「博士のメカメカ大作戦」リリース時に、レジェンドが当たったときの一部の低確率で、特別なホログラフィック・メカフレームが付いている、などです。

装飾アイテムの種類を増やしたい、という要望は確実にあります。収益化の対象をコアなゲームプレイではなく、オプションの装飾アイテムに移すことができれば、誰にとってもメリットがあります。


Q: 「風集うストームウィンド」のカードでリリース前に好きだったカードは何ですか?今でもそれが好きですか?

公園で迷子 | Lost in the Parkタフなガフ | Guff the Tough

A: 私がこのような質問に答えるのを躊躇するのは「デザイナーが◯◯を好んで使っているから、◯◯はナーフされないんだ!〇〇を気に入らないとダメなんだ!」と言われてしまいがちだからです。

ドルイドのクエストはとても好きです。ドルイドのクマフォームのファンタジーが好きなので、攻撃/装甲ベースのアーキタイプはいつも楽しく、今でもお気に入りです。

ちなみに、私はもうカードデザインやカードバランスに直接関わることはありません。


Q: お子さんの様子はどうですか?パックを開けるにはスペースキーを押すことは教えましたか?

A: 笑。彼はとても元気です。本当に喜ばしいことです。


Q: 今後のデュエルのシーズンの計画はどうなっていますか?当初の計画ではセットとテーマをローテーションさせることになっていましたが、スクロマンスがずっと残っていて、カードだけ新しいセットが追加されています。計画は変わりましたか?

A: ライブコンテンツチーム(マーセナリーズ、酒場の喧嘩、デュエルなど)のリーダーとデュエルの今後のアップデート計画について話していました。変更する計画はあるのですが、公開できることはありません。デュエルに関しての質問がある方は @Tabayrak に聞いてみてください。

Ates Bayrak:少し前に、今後のパッチでまた小さなバランス調整が行われることを発表しました。それに加えて、この拡張セットの後半にはもっと大きなアップデートが行われます。皆さんに公開できるのをたとても楽しみにしています。

セットのローテーションはとても面白いと思いますが、現在はハースストーンの全コレクションを中心としたメタをゆっくりと作っていこうという展望を模索しています。いつかはローテーションのようなものを試すかもしれませんが、現在は少し厄介です。厄介なのは、ローテーションがヒーローや宝物にとって何を意味するのか、ということです。宝物の中にはセットのコア・メカニクスに基づいて作られているものもあります。

そして、ずっとスクロマンステーマになっていることについては言えることはありません。まだ…。


Q: 今後行われるバトグラの調整についてなにか情報はありますか?獣構成は大好きですが、インコ+カエル+バロンのコンボがあまりにも強すぎます。獣がいるゲームは「誰が最初にぶっ壊れ構成を作れるか」というゲームになっています。

A: たくさんの変更があることだけしか言えません。@GW_Alec とチームはバトグラ/構築戦の変更点をまとめており、今はそれをアップデートするためのスケジュールを立てているところです。


Q: ある時代のスタンダードデッキが他の時代のスタンダードデッキと対戦できるフォーマットがあれば良いですよね。ワイルドがそのようなフォーマットにも感じますが、そのようなフォーマットを考えたことはありますか?

A: 私はよく「ワイルドは昔のデッキをプレイできる場所」だと言います。これの意味するところは、あるプレイスタイルが消えてしまうようなカードの再設計や調整はしないように、ということです。

過去のデッキを全て非常に高い勝率でプレイできる、という意味ではありません。ワイルドのパワーは高くなる一方です。デッキはより早く、より相乗効果を発揮します。これはカードプールが増え続けるフォーマットの性質です。

とは言え、別のフォーマットがどのようなものがいいかというアイデアを考えていました。古いカードを沢山持っていないと楽しめないフォーマットは、ニッチな層にしか受けないと思いますが、そのフォーマットの維持費はかなり低く抑えられます。

常にゲームをより良くする方法を模索しています。私はまだあまり長く遊んでいないプレイヤーにとって優しいものを考えたいと思っています。


Q: 「不滅のあなたへ」はどうでしたか?

A: 6~7話が終わったところです。残りを楽しみにしていますが、忙しくてなかなか観ることができません。


Q: 今回の拡張セットのクエストメイジとウォーロックと対戦する時、ミニオンを使うことに抵抗を感じます。一方のプレイヤーの”資産”を”負債”に変えてしまうようなデザインについてはどう思いますか?

拡がりゆく虫害 | Spreading Plague

A: これに関しては、環境初期のクエストメイジミラーでよく感じましたが、それ以外ではあまり感じませんでした。ほとんどのデッキはミニオンを出さないと勝てないので、我慢するという選択肢はありません。しかし、ミラーマッチでは生成したミニオンをプレイしたくありませんでした。我慢することが懸命なプレイだと感じました。

メイジとウォーロックのクエストについて、これが大きな苦痛になるとは思いませんが、そうだったことはあります。拡がりゆく虫害はハースストーンにおける普通のことをすると罰せられる良い例です。あれは絶対にあんなに強力にするべきではなかったと振り返っています。主な理由は、あなたが言う通りです。ただプレイしてるだけで過激な罰を受けます。


Q: 最近クラシックを遊んでいます。今後「ナクスラーマスの呪い」などを追加する予定はありますか?そうすると「クラシック」ではなくなってしまうとは思いますが、どうでしょうか?

A: ちょうど社内でクラシックハースストーンの「終わり」について議論していました。私達は「ナクスラーマスの呪い」を追加したいと思っていますが、問題はいつ追加するかです。


Q: 私の同僚は素晴らしいグラフィックマジシャンで、いつかBlizzardで働きたいと思っています。彼の3Dカードフレームアイデアはどうですか?

3Dカードフレームアイデア

A: 素晴らしいですね。まだ応募していないのであれば、いつか応募すべきだと思います。


Q: コロナはデザインプロセスにどんな変化をもたらしましたか?何か良くなった点はありましたか?

A: 良くなった点は、私達のツールに新しいスキルが加わることです。将来、自宅で仕事をする人は普通のことで、眉をひそめるようなことではないでしょう。また、南カリフォルニアに移住したくない新しい人材にも門戸を開くことができます。

デメリットは、何気ない会話ができなくなることです。特に大きなチームでは、自分が属していない部署との関係を築くのは困難です。コミュニケーションは会議を通じて行われ、誰かの机に向かって歩いていくことはできません。時間がかかります。また、仕事と家庭を切り離すのも難しいです。オフィスはすぐそこですからね。また、個人的にはずっとPCデスクの前にいるので、PCゲームをしたいという気持ちが薄れていました。


Q: バランス調整チームは、ワイルドのウォーロックとメイジに取り組むのでしょうか?拡張セットが出るたびにウォーロックにOTKが登場し、調整が入るまで遊べなくなってしまいます。

A: カードゲームでは、どの時点でも、他のクラスよりも強力ないくつかのクラスが存在します。スタンダードではカードプールが狭く、新セットの影響が大きいため、このような変化が頻繁に起こります。また、セットのローテーションによっても起こります。

ワイルドはカードプールが広く、フォーマット内のカードがローテーションしないため、個々の拡張セットの影響は小さくなります。

すべてのウォーロックとメイジのカードが悪いのではなく、フォーマットの性質上パワーの変化が非常に遅いということです。


Q: 過去に戻ってハースストーンのことを1つ変えられるとするならば何を変えますか?あと、「ジョジョの奇妙な冒険」は好きですか?

A: ジョジョは犬が殺されるところまで観て、その後は文字通り二度と観ていません。

過去に戻れるのなら、より多くのソーシャル要素や自己表現の手段を考えます。ハースストーンでは、グループの一員であることを実感するのは難しく、コンテンツやゲームモードを充実させるため、ソーシャル機能はいつも後回しにされてしまいます。


Q: 練習モードの酒場の親父の勝率は50%を超えていますか?私は彼に多くの勝利を与えました。

A: ハースストーン全体の勝率向上に貢献していただき、有難うございます。


Q: 環境に刺激を与えるために、毎週1~3枚の強化をするのはどうでしょう?

A: 強化はメタに影響をほとんど与えず、弱体化の方がはるかに優秀です。

カードを弱体化する場合、普段はプレイ率が10%~25%のデッキタイプに手を入れています。ただ、成功したかどうかの定義はあいまいで、25%の使用率が9%になったことを、成功とすることもあります。つまり、弱体化により他のデッキに16%の使用率を与えられることになり、これは大きな影響となります。

強化の場合は、使用率が2%のデッキでも6%~8%にしかなりません。もしそれよりも使用率が高かった場合は、強化したカードを引くことに依存したデッキを作っただけにすぎません。

実際のところ、これよりも遥かに影響は少ない結果になっています。この話は、バフを行わないという話ではなく、バランス調整の手段として効果が薄いという話です。


Q: なぜコントロールデッキが好まれないのでしょうか。コントロールデッキ対決が遅いのは分かりますが、コントロール対アグロはアグロ対決よりも早く終わります。

A: 開発者がコントロールデッキを嫌っているという話がありますが、それは間違っています。これまでと同様、十分戦えるコントロールデッキが生まれると思います。


Q: カーガル・バトルスカーは「召喚された」番所1体につき5/5を召喚すると言っていますが、ラリー!で召喚された分はカウントされません。手札から召喚したときだけ5/5が増えるように見えますが、バグでしょうか?あと、競売人ジャクソンがバフされる可能性はありますか?

カーガル・バトルスカー | Kargal Battlescarラリー! | Rally競売人ジャクソン | Auctioneer Jaxon

A: 開発チーム内の最新バージョンでは問題なさそうなので、すぐに修正されると思います。


Q: あなたがワイルドのランク戦で、マキシマクトゥーンハンターを使っているのに怒っているのを見ました。その件と、バグと不正利用についてどう考えているか教えてもらえますか。

マキシマ・ブラステンハイマー | Maxima blastenheimerクトゥーン | C'Thun

A: このバグを見つけたとき、今すぐ修正するか(開発コスト大)、次のホットフィックスで修正するか(開発コスト中)、次のパッチで修正するか(開発コスト小)迷いました。

(ランク戦で使用していたことについては)私たちが得られるデータは1日ほど遅れているため、ランク戦で何が起こっているのかを実際に確認したかったのです。短期間でメタを形成するような高勝率・高安定デッキだった場合、すぐに修正する必要が発生します。

実際このバグはとてもひどいものでしたが、使ってみた結果それほど強くなかったため、他のバグ修正を棚に上げてまで優先してなくていいと結論付けました。修正は1週間後でもよかったのですが、幸い開発チームが迅速に対応してくれました。

結局のところ、今回のバグは極端に悪かったものとしてではなく、面白いバグとして語り継がれると思います。

(同じ質問者から)まさに私が思っていた通りでした(笑)修正されてよかったです!また、今回の件で誰もBANされなかったのは嬉しいです。

このようなバグで、プレイヤーに何か対処しようと考えたことはほとんどありません。もし勝率が80%を超えるようだったら、すぐに修正されていたでしょう。


Q: (マーセナリーズで実装が予定されている)ポストが、全てのモードに実装されるのはいつですか?

ポスト

A: 現在、バトグラのハブ(中継となる)画面を刷新するためのブレインストーミングを行っており、メールボックスはそのリストに入っています。


Q: 突撃!探検同盟のトレーラーの曲をspotifyにアップする予定はありますか?

A: コミュニティ&広報の担当者を小突いておきます!(前にも言ったので!)この手の案件は、私の担当外なのです。


このQ&Aセッションは、1月14日から定期的に開催されており、今回も多くのユーザーから質問が集まっています。過去の質問・回答は、以下の記事を御覧ください。

<< Dean Ayala氏のQ&A(1月14日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(1月21日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(1月28日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(2月4日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(2月11日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(2月18日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(2月25日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(3月4日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(3月11日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(3月18日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(3月25日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(4月3日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(4月10日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(4月17日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(4月24日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(5月1日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(5月8日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(5月15日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(5月22日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(7月8日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(7月15日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(7月22日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(7月31日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(8月7日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(8月14日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(8月21日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(8月28日)>>
<< Dean Ayala氏のQ&A(9月3日)>>


Dean Ayala氏のTwitter: @IksarHS

元となるDean Ayala氏のツイート