開発者のDean Ayala氏がコミュニテイの質問に回答(1月22日)
開発者のDean Ayala氏が自身のTwitterにて、ユーザーからの質問を募り、それぞれに回答しました。
以下、それらの質問と回答の日本語訳です。
Q: 今週起こった「魔素の問題」は残念でした。このような不測の事態にデザインチームだけでなく全体としてどのように対応していますか?何が起こったのか、解決策、予防策についての情報はありますか?
A: 実は私はこの件については全く関与しておらず、メールのやり取りもしていませんでした。関わった人から話を聞いて情報を得ました。今回の件は明らかに悪く、結果的に私達は大量の魔素をプレイヤーを怒らせるために配布してしまいました。理想的とはいえません。
しかし、バグは起こるものです。最近のスクリプトでは十分に早くバグを発見できませんでした。私達は数百人のチームで数万ものコード変更を行っています。うまくいかないことはあっても、うまくいくことはありません。
しかし、不満があっても良いと私は理解しています。私達も満足していません。そもそも魔素の払い戻しをするのに何も問題がなかった方が良いのは明らかです。
Q: 闘技場の改善については社内で議論されていますか?もっとプレイしたいのですが、入場料が高い割に報酬が貧弱で残念です。
A: 個人的に闘技場には改善の良い機会があると思います。ゲームプレイ自体は面白いし、ゲームプレイの知識の観点からしても摩擦が少なめです。プレイ人口が少ないのは、入場料とマッチメイキングの問題です。
いくつかの合理的な解決策があると思います。
A.このまま変えない。ゲームプレイとカードのアップデートを行い、システムの大きなアップデートは行いません。人口が少ないままですが、闘技場プレイヤーは緩く幸せに遊べます。
B.システムを大改革します。入場料を削除し、ピックとプレイの摩擦を減らして、そして新しい収入源となる報酬体系に変更します。新規プレイヤーや既存の弱いプレイヤーが楽しい体験をできるように、マッチメイキングを変更します。
Bの案は、声の大きい現在の闘技場プレイヤーがおそらく最も不満を持つ結果につながるでしょう。彼らは今の闘技場を楽しんでいます。それでも検討する価値はあると思います。ただ、成長の見込みのない低人口のゲームモードであるのなら、低人口に見合った開発サポートを受けることになります。
Q: 入場料と報酬の仕組みに手を加えるだけで他はそのまま、というのは長期的な解決策にはならないとお考えですか?
A: 入場料と報酬を調整するのは、現在のプレイヤーを少し幸せにする以上の変化がないと思います。
Q: 闘技場の調整担当だったTian氏がチームをさりましたが、闘技場のリーダーボードの担当でもあったのでしょうか?11月~12月のリーダーボード、1月~2月のリーダーボードは見られないのでしょうか。
A: いいえ、彼はリーダーボードの担当ではありませんでした。
Q: マイクロソフト の買収に関して、Haloをテーマにした拡張セットの予定はありますか?
A: この買収契約が完了した時点で、我々がどのようなIPを持っているのか話し合うつもりですが、私はHaloをリクエストするリストの一番上に近いところに置くつもりです。マスターチーフをバトグラのヒーローに…
Q: もし全てのヒーローパワーを新しいものに変更するとしたら、どこから始めてどんな結果になると思いますか?
A: ヒーローパワーは変更せず、代わりにヒーローを盤面に出してみると思います。全て攻撃力1で、ミニオンのように反撃することもなく、捻れし冥界やフレイムストライクなどの影響も受けないでしょう。
というゲームがあります。@SkyweaverGame は、ハースストーンと多くの類似点がありますが、重要な違いはヒーローが盤面に出てくるということです。とても良くできていると思います。
Q: (先週の「デーモンハンターを恒久的なヒーローにするか、1年限りにするか悩んでいた」という話について)もう少し詳しく教えて下さい。
A: 新しいクラスを作る理由は、そのクラスが他のクラスにはないユニークなものを提供できると思うからです。それが永遠に続くと考える人もいれば、それは非現実的と考える人もいる、というのがこの意見が割れたところだと思います。
短期的なものより、恒久的なものの方が良い策であると誰もが合意しました。プレイヤーは「今だけ」のクラスよりも、「ずっと」ゲームの一部となるクラスで学ぶ方が喜びを感じるものです。
Chadd:さらに、思考実験としてハースストーンのようなゲームに新しいクラスを何回追加しても、全体の楽しさが純増するでしょうか?明らかにその回数は無限ではないでしょう。では、「最も楽しい」のは何回でしょうか?クラスは永久に増え続けるよりも、ローテーションする方が良いのでしょうか?
確かに「10クラスもあると、もう個性が出せない」という意見もありました。一時的なクラスをローテーションを追加する方が良いでしょうか。あるいは新しいクラスを追加するときに、いくつかのクラスを外すというのはどうでしょうか?色々なアイデアが飛び出ました。
最終的には、クラスが多すぎるという線引がどこにあるのかは正確にはわからないものの、少なくとも10よりは11寄りだということは確かで、将来的にその線引きを超える可能性がある場合は再検討することができる、と判断しました。
Q: ライトフォージのクルセイダーをワイルドで強化できますか?現状では、特に何もせずその上デッキ構築に制限があるカードです。
A: ワイルド向けにローテーションするカードが競争力を持つように強化する予定はありません。
Q: 一般的な拡張セットでクライアント/サーバーの変更が必要なカードは何%くらいですか?例えば野生の心のガフのようなカードは通常のルールを破るので必要でしょうが、ドレクサーのようなカードは必要ないでしょう。
A: エンジニアリングのサポートが必要なカードと追加サポートなしでエディター内でできるカードが何か、という問題だと思います。正直なところよくわかりませんが、新しいサポートが必要なメカニズムが1~2種類、個別のカードが10~12種類というところでしょうか。
最近、私達のエディタはかなり強固になっています。25回以上の拡張を経て、少しずつ新機能を組み込んでいった結果です。
Q: 利便性と引き換えに没入感を失うことについてどう思いますか?特にオープンワールドのゲームでの、落下ダメージのようなものは本当に迷惑で、何の意味にもないと感じる事がよくあります。他にも所持重量などもあります。
A: それは人それぞれです。これの一般的な話は、ゲームによってキャラクターの動きにどのようにアプローチするか、ということだと思います。個人的には、レスポンスの良い非現実的なキャラクターの動き(WoW)より、勢いなどを考慮したより現実的な動き(Witcher)を好みます。
落下ダメージのようなメカニズムは、ゲームプレイ上の理由がある状態はクールですが、そうでない場合は、ただの迷惑な話であるということには、ほぼ同意です。
特に落下ダメージは(少なくとも私にとっては)アドベンチャーゲームでは何らかの意味があります。環境が、その地域をより面白く、危険なものとして効果を発揮することができます。
もし、危険な場所にいるときも、いつも崖から飛び降りたり、空中に飛んだりできれば、その場所を移動する際の環境が果たす役割は少なくなります。落下ダメージは必ずしもネガティブではなく、ポジティブな効果をもたらすこともあると思うのです。
Q: 「1:ランク戦のMMR(内部レート)の可視化」「2:コンクエスト・LHS・MT予選のゲーム内大会モード」「3:グローバルサーバーにしてコレクションを一緒にする」「4:拡張セットのコンプリートセットが事前予約可能」ということに関して、見解はありますか?
A: 「1:内部レートの可視化について」
可能性は少しあります。私は、より多くの情報を共有することに賛成ですが、MMRの数値は否定的な意味で混乱させる可能性があると思っています。レーティングの計算は正確ですが、非常に複雑な計算式を使用しているため、レーティングの変化に対する予想と現実が異なることがよくあります。
バトルグラウンドやデュエルについては、同じようなこと(MMRの表示に近いこと)をしていますが、これらのモードにとって最適なシステムであるというよりも、それらのリリース時のリソースの問題です。
「2:大会モードについて」
大会モードは全体的に検討中です。現在、機能グループが2022年に追加したい新機能のブレーンストーミングを行っています。すぐにではありませんが、実現する可能性はあると思います。eスポーツとつながるかは何とも言えません。デザイン面での仕事が沢山あります。
「3:グローバルサーバーについて」
可能性は0に近いです。コレクションの仕組みを大きく変更する必要があり、その労力に見合うだけの時間が取れるかわかりません。Unityをやめるか、コードベースを書き換えるか、という質問と似ています。
「4:コンプリートセットの事前予約について」
これも0に近いです。楽しむために十分なリソース(最初の4~5デッキ)の獲得に苦労しているプレイヤーの支出を減らすことに関心があります。
Q: 歴代のスタンダードのトップに関するデータを持っていましたが、ワイルドのデータはどうでしょう?
A: 記憶にないのですが、みなさんが思っているのとは逆に、ワイルドの勝率はスタンダードの勝率よりも低いです。非常に優れた戦術であっても、圧倒的な勝率を得るには、あまりにも多くのカウンターカードが存在するのです。
そして他のフォーマットの「ベストデッキ」と比較すると、最高のぶっ壊れデッキでさえ、どのように認識されているかというとそれほど素晴らしいものではありませんでした。
チョッキンガーウォーロック、巨人ウォーロック、無謀な実験者プリーストなどは、勝率よりもやっていることがバカげているという理由でナーフされました。
Q: コインをスタンダードの魔法活性やガジェッツァンの競売人と相互作用する呪文カードから、1回限りのヒーローパワーに変えるのいい考えだとは思いませんか?
A: 私はそうは思いません。プレイヤーの混乱を招いてはいませんし、後攻だからといってパワーレベルの問題が発生することもありません。現時点では、コインを呪文でなくすためだけのユーザーインターフェース追加は、全てマイナスだと思います。
Q: 最近のマイクロソフトによる買収のニュースについて、チームはどのように感じていますか?ハースストーンに何か変化があると思いますか?
A: マイクロソフトの一員になれることは本当に嬉しいです。そこには沢山の才能を持った人がいて、その人たちとより近く、よりコミュニケーションが取れるのは、とても良いことだと思います。
ただ、組織がどう展開されるかには大きな影響があります。Blizzardでは(少なくとも私のレベルでは)、私達はマイクロソフトの下でありABK(Activision Blizzard King)の下でもあり続けるのか、各スタジオが別々になるのか、ABKの経営陣が私達のプロセスを引き続き所有し続けるのか、マイクロソフトが私達を監督しABK経営陣が新しい役割に成るのか、誰も知りません…
来年以降に詳細が明らかになる予定ですが、今のところ今まで通りのビジネスができる楽観的な見方をしています。
Q: クラシックモードがそれほど注目されなくなった今、今のWoWクラシックのように、ゴブリンVSノームやナクスラーマスの呪いなどの拡張セットに進化させる計画はあるのでしょうか?
A: やりたいのですが、他の機能で忙しいのです。どうするか検討中ですがいずれ実現するでしょう。ナクスラーマスの呪いをリリースしてから一定期間経ってから次をリリースするかもしれませんし、1年分の拡張を一気にやるかもしれません。
Q: バトルグラウンドのメタが強力になり、新しいヒーローも増えていますが、ティリオンを削除前に戻す、または作り直すことは検討していますか?私は彼がお気に入りでまた会いたいと思っています。
A: ティリオンのようなキャラクターは、間違いなく検討します。彼はWarcraftの著名なキャラクターであり、私達にはアートやヒーローパワーがあり、彼を復帰する方法を見つけることは誰にとってもプラスになります。
Q: 拡張セットとは異なるタイミングでローテーションするカードを考えたことはありますか?そうすればデザインの幅が広がり、強いカードが拡張サイクル全体に渡って他のカードを踏み潰すことがなくなるかもしれない。
A: 覚えなければならない一回限りのルールは作らない方が良いと思います。月を食らうものバクとゲン・グレイメインのときはそうしましたし、必要があればそうするでしょうが、人々を驚かせるようなものはありません。「サプライズです!あなたのお気に入りのカードが、いち早くローテーションしました!」となって悲しい思いをする人もいるでしょう。
Q: あなたのお気に入りの息子は?
A: レノが一番で、君は僅差で2位かな…?
Q:
A: OK、君が一番のお気に入りだよ。
Q: 今季のアニメは何を観ていますか?
A: 進撃の巨人を観て、残していたものを観始めました。鬼滅の刃、僕のヒーローアカデミア、かぐや様は告らせたい、そしてまだ観たことがないジョジョの奇妙な冒険も観てみようかな。
Q: 遊戯王 マスターデュエルはプレイしましたか?
A: いいえ、多分、やるたびに何が起こっているのかさっぱりわからなくなるはずです。
このQ&Aセッションは、1月14日から定期的に開催されており、今回も多くのユーザーから質問が集まっています。過去の質問・回答は、以下の記事を御覧ください。
2021年
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2022年
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▼Dean Ayala氏のTwitter: @IksarHS
元となるDean Ayala氏のツイート
Hearthstone AMA #38
— August Dean Ayala 💙 (@IksarHS) January 21, 2022
4:00PM – 5:00PM PST
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